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日取りは吉日。盃事だ。
塵一つ無い｢モビー・ディック号｣の甲板に、白ひげ海賊団の海賊旗が掲げられた。
隊長以下白ひげ海賊団の主立った者が左右に並び、スペード海賊団の船員達が下手に控える中、本日の主役であるポートガス・D・エースはその場に進んだ。
盃事は海賊にとって、言わば第二の誕生みたいなものだ。この盃に、一生が懸かってくる。
他人同士が家族の縁を結ぶのだ。
｢親子盃の儀、執り行います。本日、僭越ながら口上を述べますイゾウと申します。なお取持人はサッチ、立会人はマルコ、見届人はティーチ…。｣
取持人のサッチが、白ひげから下された盃をエースの元に交わす。
盃の酒を飲み干し、エースは盃を懐紙に包んで懐に納めた。
そして酒をまた別の二つの盃に注ぎ、左右それぞれの隊長達に回す。
上座から下座へと盃を交わし、そこからまた上座へと回していく。
最後に盃を重ね、一同手締めをした。
サッチに促され、エースはオヤジ、と呼びかける。
白ひげがおう、息子よ、と短く会話を交わす。
｢目出度く…！ここに、お二方は親子と相成られました！｣
イゾウの言葉に場は拍手に包まれる。
この場には白ひげ本隊はもちろん、遠路遥々駆けつけた配下の海賊達もいた。
その数大型船だけでも十数隻。
それ程までにこの盃事は新世界の注目を集めていた。
立会人のマルコが、子分の心得を述べようと話し始めたのをエースは遮った。
彼は左肩の刺青を白ひげへと向けた。
｢おれの名はポートガス・D・エース。名前は、大恩あるお袋に貰った。そして、
そして彼は背を向けた。
｢この背中は空けておく。この盃の意味が…おれの探して来た物が、ここにあると分かった時。その時こそ、おれは、この背中にアンタの
｢グララララ…。｣
白ひげはただ愉快そうに笑っていた。
｢これが、おれの心得だ。｣
｢…だよい。｣
マルコが手を叩いた。
そしてその場は拍手喝采となった。
それからは駆けつけた傘下の海賊達も含め、盛大に宴が開かれた。
飲み、食い、踊り、歌う。
正に海賊の宴だった。
皆が笑い、楽しんでいた。
酒のペースも早く、潰れていくスピードも早かった。
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ルイ(プロフ) - さららさん» ありがとうごさいます！コメント嬉しいです！！頑張ります！ (2020年10月22日 19時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
さらら - イゾウさん、大好きなんですよ!!頑張って下さい♪ (2020年10月22日 18時) (レス) id: ae27f7bbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月2日 15時
