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｢凄い傷だらけね。｣
見蕩れている間に気が付けばすぐ側にいた。
女はおれに手を伸ばしたが、反射的に掴んでしまった。
｢ふふ、ちょっと治療するだけよ。何もしないから。少しじっとしててね。｣
ボウッと炎が吹き出した女の手を見て思わず目を見開いた。
おれと同じ…炎だ。
傷はみるみる治り、あんなに重かった身体が嘘のように軽くなっていた。
｢はい、おしまい。じゃあ私はこれで。｣
｢もう行っちまうのか？｣
｢ええ。マルコさんに言われて治療しに来ただけだから。それに…ほら、これ以上いると怒られちゃう。｣
｢あァ…確かにな。ほらお前、Aちゃんに礼くらい言ったらどうなんだ。｣
サッチの言葉にはっとして彼女を見た。
優しい…海の色をした瞳だった。
そうか、この女はAっていうのか。
｢アンタ能力者なんだな。ナースなのか？｣
｢お前…何も知らないのな。仮にも戦いを挑んだ相手くらい知っておけよ。Aちゃんは16番隊の…。｣
｢ああそうね。自己紹介してなかったわ。私は16番隊の副隊長A。よろしくね、火拳君。｣
サッチの言葉を遮り自己紹介してから、ふわりと花のような笑みを浮かべ、手をひらひらさせて行ってしまった。
礼、言うの忘れちまったな。
｢オイオイ…まさか惚れたか？気持ちは分かるが、Aちゃんはダメだぜ。もう人のモンだ。｣
おれにはサッチの言葉は何も入ってこなかった。
A…いつかおれのモンにしてやる。
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ルイ(プロフ) - さららさん» ありがとうごさいます！コメント嬉しいです！！頑張ります！ (2020年10月22日 19時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
さらら - イゾウさん、大好きなんですよ!!頑張って下さい♪ (2020年10月22日 18時) (レス) id: ae27f7bbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月2日 15時
