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＿エースside
波の音が聞こえ、おれは目を覚ました。
喉が焼けるよう熱く痛んだ。
身体は鉛のように重く、思うように動かない。
思わず咳き込むと、水の入ったグラスを差し出された。
そこでようやく喉が乾いている事に気付きひったくり喉に流し込んだ。
そして水を渡して来た人物を見やった。
どうやらおれは長い事甲板で寝ていたらしい。
そしてここはどこだ？
｢ピース・オブ・スパディル号｣ではない。もっと大きな船のようだ。
おれは酷く混乱した。
｢誰だ？｣
水をくれた男は顔に傷のあるコックのような男だった。
こんなヤバそうなコックがいてたまるか。
そう思ったおれとは裏腹に、男は優しげに笑みをくれた。
｢ねぼけてんのか？｣
｢ここは…？｣
｢おれ達の船だよ。｢モビー・ディック号｣だ。｣
白ひげの船…そうか、おれは…負けたのか。
｢おれは4番隊の隊長サッチってんだよ。仲間になるんなら、仲良くしようぜ。｣
｢うるせェ！｣
｢ははっ、なんだよ寝起き悪いな。…そうだ、気ィ失った後の事教えてやろうか。｣
そう言うと男…サッチはあの後の事を話し始めた。
おれは負け、捕虜になってこの船の甲板に転がされていたのだ。
数日は経っていただろう。あの島は見えなかった。
｢で、その後。お前の仲間達が、お前を取り返しに来たんで、おれ達で叩き潰した。｣
おれは息を呑んだ。
デュース達は九死に一生を得て逃げ果せたというのに、おれなんかの為に戻ってきたというのか。
｢なに、死んじゃいねェ。この船に乗ってる。｣
そんな事が有り得るのか。
白ひげにとって、戦争ですらなかったんだ。
おれ達ルーキー如き…格が違いすぎたんだ。
それにおれの腕には錠すら付いていない。
｢錠も枷も付けずにおれを置いていいのか？｣
｢ん？さァ…いいんじゃね？｣
サッチは軽い感じで答えた。
｢あら…目が覚めたのね。｣
突然背後から鈴のような…澄んだ綺麗な女の声がした。
おれはバッと勢い良く振り返った。
今の今まで全く気配がしなかったのだ。
その姿におれは目を奪われた。
凛とした立ち姿。艶容で…淑やかで…爪の先まで美しい所作の女だった。
ワノ国の服を着たその女に、目だけでなく心まで一瞬で奪われてしまったのだ。
サッチが何か言っていたが、おれの耳には何も届かなかった。
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ルイ(プロフ) - さららさん» ありがとうごさいます！コメント嬉しいです！！頑張ります！ (2020年10月22日 19時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
さらら - イゾウさん、大好きなんですよ!!頑張って下さい♪ (2020年10月22日 18時) (レス) id: ae27f7bbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月2日 15時
