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＿海賊の船長side
白ひげのシマでこれだけ大暴れしたんだ、そのうち誰かしらがやって来るとは思っていた。
おれ達は前半の海でそこそこ名を上げていたし、おれ自身に掛けられた懸賞金も決して安くはない。
だから腕試しがしたかった。
最近白ひげの名も聞かないし、大人しくしているようだからという理由で白ひげのシマを狙った。
さて今日は何をしようか、と思っていた時、おれの船に音も無く現れたのは紅き炎を纏った、女神のような女だった。
この世のものとは思えない程美しい女だった。
おれ達は目を奪われた。
目の前に現れた極上の女をどうするか、なんて考える事すら出来ない程に心を奪われてしまっていた。
しかし正気を取り戻し見てみれば、あの白ひげ海賊団のお姫様ではないか。
"紅姫"A。白ひげ海賊団の16番隊副隊長を務める女だった。
｢お前らしっかりしろ！こいつは白ひげ海賊団の16番隊副隊長だぞ！！｣
おれの掛け声ではっとしたように武器を取り、戦闘態勢に入る部下達。
｢貴方達…ここがうちのシマだって分かってて暴れてるのよね？なら今すぐここで決めなさい。うちに降るか、それとも…ここで私に潰されるか。選択肢は二つに一つよ。選びなさい。｣
凍てつくような冷たい瞳。
それなのに美しい女…今まで見た事がねェ。
ただ純粋にほしいと思った。
｢へっ！白ひげに降るなんざごめんだね！｣
誰かがおれの代わりに答えた。
おれも同意見だが…船長より先に答えるなっての。
｢そういう事だ。大人しくやられて貰おうか。たかだか女一人に負ける訳ねェ…野郎共、行くぞ！！｣
『うおおおっ！！』
｢はぁ…。女だからって舐めてもらっちゃ困るわね。そういう人…大っ嫌いなのよ！｣
紅姫が飛び上がった。
一瞬、何が起きたか分からなかった。
見えたのは、風に靡く黒髪とギラリと光る海のような青い瞳、そして…
スパッ！
ドォォォォン！
真っ二つになったおれの船
おれ達は呆気に取られた。
凍りついたようにその場から動けなくなった。
たった…たった一振りでこの威力。
白ひげ海賊団との実力の差を、たかが女と見下していた、その女に、まざまざと見せつけられたのだ。
周りには思わずへたり込む者、怯え震える者…そのどちらかしかいなかった。
かろうじて立っているのはおれ一人だった。
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ルイ(プロフ) - さららさん» ありがとうごさいます！コメント嬉しいです！！頑張ります！ (2020年10月22日 19時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
さらら - イゾウさん、大好きなんですよ!!頑張って下さい♪ (2020年10月22日 18時) (レス) id: ae27f7bbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月2日 15時
