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それから本当に時々だけど、イゾウはコウと張り合うようになった。
正しく今もそうだ。
コウは私の膝の上に座って離れないし、イゾウはそんなコウに目線を合わせて話してる。
｢やー！かかしゃまはぼくのなの！！ととしゃまはおしごとしてきてよ！｣
｢馬鹿を言いなさんな。かか様は今も昔もおれのもんさね。それにおれが仕事ならかか様も仕事だよ。｣
｢かかしゃまはおやしゅみなの！ととしゃまだけおしごと！｣
コウの言葉に青筋を浮かべるイゾウと、それを傍から見てヒヤヒヤしているクルー達。
騒ぎを聞きつけたのか、マルコさんとサッチさんも出てきた。
そんな二人に助けを求めるも、苦笑いを浮かべるだけで助けてはくれないらしい。
仕事なのは確かだから降りてほしいんだけどね。
でも可愛い我が子を突き放せないのもまた事実。
｢ねえ、かかしゃまはぼくのだよね？｣
そう言って胸元にぐりぐりっと顔を埋めると、イゾウは更に青筋を増やした。
｢そうねえ…私はコウのかか様だけど、とと様がいなかったらコウはここにいないのよ？｣
｢そうなの？｣
｢ええ。貴方は私達の愛の結晶なの。だから、私は貴方のかか様だけど、とと様のものでもあるの。｣
｢んー…よくわかんないけど、かかしゃまはぼくのって事だよね！｣
どうしてこうなるのか。
更にイゾウの青筋が増えたじゃない。
｢コウ。私はね、お仕事があるの。コウやこの船を守る為にね、一生懸命鍛錬して、働くの。だから貴方のかか様だけど、それだけじゃいられないのよ。｣
｢…うん。でもね、ぼくかかしゃまといたいの。｣
｢コウにはたくさん我慢させてるわね。ごめんね。今日は頑張って早く終わらせるから、待っててくれる？終わったらコウの好きなだけ遊びましょう。｣
｢ほんと！？ぼくいいこにまてるよ！｣
｢ふふ、偉いわねえ。じゃあナースさん達の所で遊んで貰っておいで。｣
｢うん！ぜったいだよ！かかしゃま！ととしゃまもね！｣
｢ああ、約束だ。｣
いつの間に機嫌が治ったイゾウは、駆けていくコウの後ろ姿を見て微笑んでいた。
それはまさに父親の顔だった。
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ルイ(プロフ) - さららさん» ありがとうごさいます！コメント嬉しいです！！頑張ります！ (2020年10月22日 19時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
さらら - イゾウさん、大好きなんですよ!!頑張って下さい♪ (2020年10月22日 18時) (レス) id: ae27f7bbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年10月2日 15時
