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＿イゾウside
手に握られた大量の袋と疲れ切った表情、そして何より他の男の匂いのする目の前の愛しい恋人におれは頭を抱えた。
｢話は後だ。まず風呂が先だ。行くぞ。｣
とにかくよく分からん他の男の匂いを消し去りたくて風呂場に連れ込んだ。
服を脱がせ、おれ自身も脱ぎ、シャワーを浴びた。
普段なら恥ずかしがって抵抗されるが、されるがままなお嬢を見て、何か良くない事が起きたのだという事は容易に想像がついた。
｢どこか…触られたのか？｣
｢…手、握られて腿撫でられただけ。手以外は直接触られてはないわ…んぅっ！｣
無性にイラついてお嬢の唇に食らいついた。
触られた時点でダメだろうが。
誰だよおれのモンに手ェ出しやがったのは。
偏見がある訳じゃないが、流石に男色にお嬢が手ェ出されるなんざ誰も思わねェだろ…。
｢触れられた時点でダメだ馬鹿。お嬢なら振り払えただろ。何故しなかった。｣
｢相手が当主だったから…。流石にそれ以上は気持ち悪くて気絶させたわ。…イゾウさん以外に触られるのなんて嫌に決まってるじゃない。相手が相手だったから我慢しただけよ。でも…ごめんなさい。油断してたのも事実だから。傷付けてしまったわよね…。｣
｢…仕事に私情は挟みたくねェんだがな。どうもお嬢の事になると感情のコントロールが効かなくなっちまう。らしくねェな。格好悪ィ。｣
｢…イゾウさん。｣
この遠征で何度お嬢に弱った姿を見せただろうか。
難しい仕事、睡眠も食事もろくに取れねェ。その上メンタルはゴリゴリに削られていく。
成功させなきゃならない使命感とオヤジからの期待がおれに重くのしかかっていた。
おれは彼女に依存しているのだろう。
自分でも重すぎると思う愛を、お嬢は嫌な顔せず笑顔で受け入れてくれる。
そんなお嬢が大切で、愛してて。
おれだけのものでいてほしくて。
｢おれには…お嬢しかいないんだ。A。おれがどれ程愛してるかなんてお嬢は知らないだろう。｣
切なく揺れる瞳がおれを見ている。
お嬢は辛そうな顔をしながら、おれに口付けた。
｢私の全てはずっと貴方のものよ。私だって…貴方しかいないの。イゾウさんがいればそれでいい。私がどれだけ貴方が好きか…どうしたら伝わる？｣
お嬢の指がおれに付けた跡をなぞる。
愛は十分すぎる程貰ってるさ。だがおれは貪欲なんだ。
｢Aが欲しい。｣
お嬢は微笑み、おれに唇を重ねた。
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ルイ(プロフ) - アイズさん» はじめまして！うわぁ...とても嬉しいお言葉ありがとうございます！！これからも頑張りますね！コメント嬉しいですありがとうございました！！ (2020年9月28日 8時) (
レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！3歳になったお話もほっこりしながら笑ってしまいました！更新楽しみにしています！ (2020年9月28日 3時) (レス) id: aae8577057 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年9月25日 12時
