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コンコン
イゾウさんがノックをして声を掛けると、入れとだけ返ってきた。
｢オヤジ、連れてきたぞ。｣
｢グララララ…お前が空から落ちて来たって女かァ。｣
ビリビリと肌に感じるのは、おでん様と同じ物だろうか。
でもきっと私を試しているだけだ。本気じゃない。
胡座をかいて座るイゾウさんの隣にきちんと正座をして傍らに武器を置き、オヤジと呼ばれる男の前に座って頭を下げる。
｢はい。紅月Aと申します。覚えていらっしゃらないかもしれませんが、15年程前に一度お会いした事が…。｣
｢あァ、サクラとツバキの娘だな。覚えてる。随分と別嬪になったもんだ。…良い目をしているなァ。｣
｢恐縮です。｣
｢アイツらはどうしてる？元気にしてるか？｣
｢…両親は死にました。それと…。｣
イゾウさんを見て言い淀んでしまう。
刺さる視線を感じながら意を決して口を開く。
きっと彼等にとっても大切な人だった筈だから、死に損なった私にはそれを思うと辛いものがある。
｢おでん様も…同様に。｣
息を飲むのが分かった。
二人の目はこれでもかという程見開かれた。
｢おめェ…それは本当か？｣
｢はい。もう…5年になります。私は…死に損なってしまいました。｣
｢5年前、何があったんだ？｣
金色の瞳がじっとこちらを見ている。
探られるような、そんな目だった。
イゾウさんは下を向いて拳を握り締めていた。
私は少しずつ、起きた事の全てを話していく。
言葉に詰まりながら、それでも言葉はきちんと選んで話せていたと思う。
私が国を飛び出して来た理由も、迷ったけど話した。
有無を言わさぬ雰囲気だったからっていうのもあるけど。
話終わると訪れた沈黙。
それは何よりも怖かった。
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雨音(プロフ) - なのさん» 逆ハー物は書いた事がないのでちゃんと書けるか不安ではありますが、楽しみにしてもらえると嬉しいです♪ (2022年7月5日 21時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - なのさん» ご希望に添った物とは違うかもしれませんが、実はひっそりと逆ハーっぽい小説を書いてます…！公開するのはまだ先になりそうですが、落ち着いたら公開しようかと思ってます！ (2022年7月5日 20時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - なのさん» ありがとうございます！お話ではなく、新たな小説でしょうか？どのような物か、聞いてからのお返事でも大丈夫でしょうか？ (2022年7月5日 20時) (レス) @page39 id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - ゆらゆらさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！素敵な物語に出来るように頑張りますね♪ (2020年9月11日 16時) (レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらゆら(プロフ) - ありがとうございます！昨日読み始めたばかりなのですがイゾウさん大好きなので嬉しいです！応援してます(^^) (2020年9月11日 9時) (レス) id: 7dbfdcb3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年9月1日 20時
