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暫くして扉が開く。
あの日より更に綺麗に、そして格好良くなった彼がそこにいた。
海賊になったからなのだろうか、男らしさが増したような気がする。
｢目が覚めたんだな。身体、何ともないか？｣
｢あ…はい。えっと…助けて頂きありがとうございます。｣
｢…久しぶりだな、A。元気だったか？｣
覚えててくれた。
それだけで私は十分過ぎる程嬉しかった。
｢お久しぶりですイゾウさん。…元気、ですよ。｣
そうか、彼は知らないんだ。
なら…余計な心配は掛けたくない。
でも、彼は知りたいと思うのだろうか。
｢他の皆も元気にやってるのか？｣
私は言い淀んでしまうのを隠すように笑った。
それを彼は見逃さないと分かっていながら。
｢何かあったんだな…？｣
射抜くような鋭い眼光に思わず俯いてしまう。
重い空気。酸素まで無くなってしまったかのように呼吸がしづらく感じる。
｢無理に話さなくてもいい。お前さんが話したくなったらでいいから、その時話しておくれ。｣
黙ったままの私に、優しく声を掛けてくれた。
変わっていない。
貴方は海賊になっても優しいままなのね。
｢ごめん…なさい。｣
何に対してなのか、自分でもよく分からない。
口から出たのは謝罪だった。
｢何故謝る？別に謝る程の事じゃないだろ。…で、お嬢は何故落ちてきたんだ？｣
｢あ…えっと私…国を飛び出して来て…倒れるまでずっと飛び続けていて、暑さにやられて…気を失ったみたいです。｣
｢色々と聞きたい事はあるが…お前さんがあの国を飛び出して来るくらいなんだ。余程の事情があるんだろ？無理するな。まだ休んでいた方がいい。｣
｢でも、船に乗せて頂いた以上は挨拶させて頂きたいです。身体はもう大丈夫ですから、船長さんに挨拶させて頂けませんか？｣
｢…まあそうだな。オヤジにも大丈夫そうなら連れて来いって言われてんだ。行くか。｣
差し出された手をおずおずと握ると、ふんわりと藤の花のような香りがした。
見上げると優しい目をして綺麗に微笑む彼と目が合った。
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雨音(プロフ) - なのさん» 逆ハー物は書いた事がないのでちゃんと書けるか不安ではありますが、楽しみにしてもらえると嬉しいです♪ (2022年7月5日 21時) (
レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - なのさん» ご希望に添った物とは違うかもしれませんが、実はひっそりと逆ハーっぽい小説を書いてます…！公開するのはまだ先になりそうですが、落ち着いたら公開しようかと思ってます！ (2022年7月5日 20時) (レス) id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
雨音(プロフ) - なのさん» ありがとうございます！お話ではなく、新たな小説でしょうか？どのような物か、聞いてからのお返事でも大丈夫でしょうか？ (2022年7月5日 20時) (レス) @page39 id: 95f98cf5bb (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - ゆらゆらさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！素敵な物語に出来るように頑張りますね♪ (2020年9月11日 16時) (レス) id: a0dbe60605 (このIDを非表示/違反報告)
ゆらゆら(プロフ) - ありがとうございます！昨日読み始めたばかりなのですがイゾウさん大好きなので嬉しいです！応援してます(^^) (2020年9月11日 9時) (レス) id: 7dbfdcb3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨音 | 作成日時：2020年9月1日 20時
