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ハ「A、ご飯できたぞ〜」
しばらくすると
ハーツァルトさんは
たくさんの料理を持って戻ってきた。
『…いっぱい作りましたね。
でもボク、こんなに食べません』
ハ「食べきれなかったら俺が食べるよ。
残ったら明日の朝にでも食べるし…」
『…そうですか』
ハ「あぁ。
ほら、遠慮しないでいっぱい食べなよ！』
『だからこんなにも食べれませんって…;;
…えっと、いただきます』
ボクは手を合わせてから
目の前に出されたご飯を食べ始めた。
すると、ハーツァルトさんは
少し驚いたように目を丸くした。
ハ「…ずいぶんと礼儀正しいんだな」
『…そうですか？
ボクからしたら
ハーツァルトさんのほうが不思議です。
ご飯は結構温かいし…
毒なんて盛られてなし…』
ハ「ブフッ！？ゴホッゴホッ！！
ど、毒！？;;;」
『はい』
…？
なにを驚いてるんだろう？
忙しい人だなぁ…
笑ったり
驚いたり
焦ったり…
ハ「で、でもほら！
ご飯冷たかったら嫌じゃない！？;;」
『別に…気にしないです。
あの家ではお部屋もご飯もお母さまの目も…
…冷たかった。
今日のお兄さまたちが
初めて見た温かいものでしたから…』
ハ「！」
『ご飯の時間になったら、
お母さまが毒入りのスープを持ってくるんです。
…でも、それでもよかった。
1日に食べられるご飯は…
たったそれだけでしたから…
どんなに冷たくてまずくても…
それしかなかったんです…』
ハ「…A……」
『…お兄さまたちが
あんなに温かい人たちだったなんて…
…知りませんでした。
…もっと早く、気づけばよかった。
お母さまといて辛い時、
さりげなく部屋に帰してくれた
シェルスお兄さま…
時々、大好物のはずのお肉を
お腹がいっぱいだから、と持ってきてくれた
フライお兄さま…
部屋に閉じ込められている時に、
イタズラのつもりか
たくさん本を持ってきてくれたパーチェお兄さま…
すれ違った時に悲しそうな顔をして
意地悪してきたグラティアス…
…でも、最後には必ずボソッと
「…ごめん」と言いました。
お兄さまたちはみんな不器用で、
自覚もなしにやっていただけだろうけど…
いつもさりげなくボクを助けてくれていた。
それにボクは気づかなくて…
いじめられているとばかり…思っていたんです』
ハ「…いい兄さんたちだったんだな」
『…当たり前です』
…だって、
ボクのお兄さまたちだから――。
＿＿＿
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如月雪＠ゆっきー(プロフ) - つばめさん» つばめさま、コメントありがとうございます！凄く嬉しいです！そうですね、ハーツァルトはリーにとってローにとってのコラさんと同じような立ち位置になりますかね(笑)更新もなるべく早めに頑張りますので、またよろしくお願いします！ (12月15日 9時) (
レス) id: 90e16db347 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - もっと沢山続きを見たいです 頑張って下さい (12月15日 0時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - 面白いけど切なく悲しいでも笑えて心温まる様な気がします 兄弟皆以外と本当は優しい人ばかりなんですね不器用なだけでハーツァルトさんはロー側でいうコラさん（ﾛｼﾅﾝﾃ）みたいな優しくて兄弟と同じ不器用な人でもローと同じく信用できる人だと思います (12月15日 0時) (レス) @page32 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
如月雪＠ゆっきー(プロフ) - 黒夜ロキ.Nさん» ありがとうございます！来週の木曜には終わるのでそれ以降は更新できると思いますがテスト頑張ります！ (12月2日 13時) (レス) id: 6abcd13843 (このIDを非表示/違反報告)
黒夜ロキ.N(プロフ) - テスト、応援してます！ (12月2日 11時) (レス) @page30 id: 37dd88ffaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっきー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0212akiha12/
作成日時：2023年10月3日 21時
