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「ルフィ、どうしたの!?」
「どうしたって…聞こえるだろ!?」
「!ウゥ、また声が…」
「モモの助様!」
何やら、ルフィとモモにだけ聞こえる声が響いているらしい。
直接響く声の不快感にか、ルフィもモモも耳を塞ぐ。
「っ命じるって何をだよ!お前は誰だ!!」
「ちょっと、誰と喋ってんの!?ルフィ!」
ルフィは声は聞こえるだけだと言う。
ペドロ曰く、ロジャーも光月おでんも同じことを言っていたらしい。
「…!!」
「モモの助様!?」
「ジャックでござる!!」
「「「!?」」」
耳を塞いでいたモモが、荒い呼吸をしながら言う。
象を襲っているのはジャックだと。
何故ここからそれがわかったのか不明だが、モモもわからないようで怖がっていた。
「ならば船を出せ!海でジャックに応戦を!」
「「「は!」」」
バタバタと
はたと、モモが口を開いた。
「声の主は…この象でござる…!!」
「
「象は大昔に罪を犯し…ただ歩くことしか許されていないのだ…」
モモ、そしてルフィの脳内にも流れ込んでいると思われる象の語り。
象は、許可を求めていた。反撃の命令を。
「モモ!!お前が言え!」
「え」
「お前の声なら届く気がする!」
「し、しかし…」
『…モモ!象に命じて!』
「A…でも、何と言えば」
『難しく考えなくていい!』
象は、言葉を求めているのだ。
『言葉には力がある。想いを素直に伝える、それだけでどんな武器にも勝る力になることもある!』
「…言葉の力…」
『貴方の思うままに叫べばいい!』
モモの瞳をじっと見る。
最後に深く頷いて見せれば、モモは顔を上げて叫んだ。
「負けるな象!!倒れてはならぬ!!ジャックを追い払ってくれー!」
傾いていた地面が、真っ直ぐになった。
揺れていた身体が、落ち着いた。
ずっと下の方から大きな音が聞こえる。
津波のような音だった。
右手の指を立て、こめかみに当てる。
『結界術【探】!』
蜘蛛の巣が広がる。
9時の方向、象の足元。海上にいたであろう船が5隻、海中へ沈んでいくのがわかった。
『…全隻撃破!』
「「「!!?」」」
「な、なんと…!」
『モモ!』
モモは驚きで目を白黒させていた。
この子の声が、象を動かし、象と私達を救ったのだ。
『…真っ直ぐで、いい"言葉"だった。ナイス!』
「!…うむ!Aのおかげだ!」
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とうこ - ここで終わってしまうなんて残念です…続きが出たら嬉しいです (2023年2月6日 1時) (レス) id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
tc - また読み返してきます! (2023年2月6日 1時) (レス) id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
天子 - 続き難しいかもしれませんが、がんばってください! (2023年2月6日 1時) (レス) @page18 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
たまちゃん - ずっと続き待ってます。 (2023年1月13日 19時) (レス) @page18 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
柚木崎はるか(プロフ) - 続きが待ち遠しいです!もう一回、最初のシリーズから読み直してきます! (2022年11月8日 17時) (レス) @page15 id: 56c1ca58cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さやま | 作成日時:2022年10月28日 16時