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『こっちはね、ラミちゃんが凄く可愛くて』
「ふっ…そうだろう」
『お、兄馬鹿だね。コラさんはドジっ子だった』
「夢の中でもか…」
ローは私が"コラさん"と呼んでいるのに気付いたっぽいけれど、何も言わなかった。
ただ、薄っすらと微笑む。
コラさんを想っている時の彼は、いつだって優しい表情をしていた。
「…具体的には、何を話したんだ？」
『…内緒！』
「はぁ？」
感謝されたり、感謝したり。
ローが好きかと聞かれて、大好きと返したり。
何となく、彼には内緒にしておこうと思った。
彼は不服そうだが、彼だって私の両親との会話を詳しくは話していない。おあいこでしょ。
『あ、伝言は預かったよ』
「それは俺も預かった」
おや。あの自由人な両親が、私への言葉を残すとは意外だ。
一方的にローに言いたいことだけ言って消えたのかと。
空はどんどん白んでいる。
「――好きに生きろ、と」
『…ははっ』
「心配する必要はもうなくなったから、２人で旅行すると言っていた」
『そこは普通、「これからも見守ってるから」って言うとこだよね…』
声色は、いつも通り。
頬を伝う冷たさは、悲しみじゃない。
滲む視界に、父さんと母さんの笑顔が見えた。
ポンと、頭に温もりが乗る。
優しく撫でてくれた。
目元を指で拭い、こっちの伝言を伝える。
『コラさんが代表して言ってくれたんだけど』
「あぁ」
『――俺達はお前のこと、ずっと愛してるぜ！って』
「……そうか」
ローは呟き、俯いた。
その頭を撫でる。
東の空から、光が射し込んだ。
夜明けだ。
『例の下手くそな笑顔も浮かべてたよ。ご両親とラミちゃんも、笑いかけてくれた』
「…お前の両親、特に母親の笑顔はお前そっくりだった」
『ふふ、そう？』
昇る太陽は、街を照らす。
鳥カゴから解き放たれ、飛び立つドレスローザという鳥を、空が出迎えている。
『ね、皆起きてくるまで喋ってようよ』
途中で起きはしたけれど、十分睡眠はとれた。
改めて寝直せる気がしなくて、ローに提案する。
「…風邪引くぞ」
『大丈夫だよ、もう日も出てくるし』
「はぁ…着てろ」
『わぷ』
ローはため息を吐き、自身の上着を脱いで私に投げた。
顔に被せられたそれをどかす。
『それだとローが風邪引くよ』
「俺は大丈夫だ」
『私だって大丈夫だが？』
ローは上着を脱げば上半身裸だ。包帯でぐるぐる巻きだけど。
だが、素直に聞きそうにもない。
今度は私がため息を吐いた。
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さくり - さやま様の小説いつも楽しく読ませてもらっております。夢小説にハマった最初の小説がこれで…これからもがんばってください！！ (2022年10月27日 17時) (
レス) @page49 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
wakka(プロフ) - めちゃくちゃすごい好きです、、！！このあとも原作と絡めてずっと書いてくださいと言う悲願がかないますように、、✨ (2022年10月25日 10時) (レス) id: 804d3f4b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - もうめちゃくちゃ好きです！すごい自分の好みドンピシャですwうまく伝えられないんですけど、家族愛というか兄弟愛とか仲間愛？がすごくいいですね！勿論ローさんとの恋愛も！応援しています！体調には無理なさらず、、、！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - いつも楽しんでます🤗バースデー番外編でちょいと裏も読みたいですね（黙れ変態っ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page12 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - え、何だこの めちゃんこ良き作品は。凄い。夢主ちゃんマジ可愛い。結婚式呼んで。 (2022年10月6日 10時) (レス) @page9 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年10月5日 11時
