夜明け ページ8
ASide
目を開けると、見慣れない天井が視界に映る。
先程一度起きた時に見たものと変わりないそれは、キュロスの家の天井。
室内は暗く、ルフィやロビン達も皆眠っていた。
そうっと音を立てないように身体を起こす。
肘辺りの服を引っ張られた。
『…ロー』
隣で寝ていた彼も、目を覚ましたらしい。
小声で名前を呼ぶと、起き上がろうと床に手をついている。
背中を支え、起き上がった彼に扉を指し示した。
意図を察したのだろう。
立ち上がって、私に手を差し出している。
その手を取って、私達は外に出た。
『…夜明け前だね』
「そうだな。ぼんやり明るい」
キュロスの家の周りは、綺麗な花畑だ。
空はまだ月と星が見えるけれど、日の出が近そうな明るさだった。
少し歩いて、街を見下ろせる場所に並んで座る。
「怪我の具合はどうだ」
『走れるくらいには元気だよ。能力は、あと１日休みたいところね』
「相変わらずの回復力だな…」
『へへ。それに、ローが治療してくれたんでしょ？ならすぐ治るよ』
「…」
ローの医術の腕の良さなんて、嫌と言う程知っている。
彼は何とも言えない表情を浮かべていた。
『ローは？諸々合わせれば、私より重傷でしょ』
「大して変わらねェだろ。問題ない」
ここまで歩くのも支障はなさそうだったし、嘘ではないな。
返答に満足して、私は空を見上げる。
夜の終わりが近付き、星の煌めきは弱い。
『さっきね…夢を見たの』
「…俺も見た」
『ローも？どんな夢？』
彼も空を見上げ、静かに言う。
「お前の、両親と話す夢」
『！それはまた…私はローの家族と、コラさんと話したよ』
「…へェ。ただの夢ではなさそうだな」
それぞれ関係の深い本人の夢枕に立てばいいのに、わざわざ…いや、うちの両親は面白がってローの方に行きそうだな。
「面白い両親だな。お前にそっくりだ」
『…顔？性格？性格はそんなにだと思うんだけど』
顔はともかく、２人共凄く…うん。やりたい放題の人達だったのだ。ルフィよりも更に自由人だったと思う。
それも２人揃ってだから、こっちの苦労も２倍…いや、２乗だった。
「自由だろ。――俺の好きな、自由だった」
『ふは、そういうこと』
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さくり - さやま様の小説いつも楽しく読ませてもらっております。夢小説にハマった最初の小説がこれで…これからもがんばってください！！ (2022年10月27日 17時) (
レス) @page49 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
wakka(プロフ) - めちゃくちゃすごい好きです、、！！このあとも原作と絡めてずっと書いてくださいと言う悲願がかないますように、、✨ (2022年10月25日 10時) (レス) id: 804d3f4b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - もうめちゃくちゃ好きです！すごい自分の好みドンピシャですwうまく伝えられないんですけど、家族愛というか兄弟愛とか仲間愛？がすごくいいですね！勿論ローさんとの恋愛も！応援しています！体調には無理なさらず、、、！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - いつも楽しんでます🤗バースデー番外編でちょいと裏も読みたいですね（黙れ変態っ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page12 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - え、何だこの めちゃんこ良き作品は。凄い。夢主ちゃんマジ可愛い。結婚式呼んで。 (2022年10月6日 10時) (レス) @page9 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年10月5日 11時
