旱害 ページ43
『成程ね…ジャック、ろくでもない…』
「カイドウの部下なだけあるな」
くじらの森の奥。
ベポ達の生活空間となっているそこには、"ネコマムシの旦那"の厚意で住まわせてもらっているらしい。この国は、昼と夜で生活時間を分ける２人の王がいるんだとか。夜の王が、"ネコマムシの旦那"だ。
まず現状を把握したいと私とローが言い、ならばと聞かされたのは、ゾウで半月前に起きた地獄の話だった。
「俺達も含め、皆必死に戦ったんです」
「ミンク族は生まれながらに天性の戦士…赤子でも戦えるから」
「敵は厄介だったが…それでも、戦いはこちらが優勢でした」
「奴らが…シーザーの毒ガス兵器を持ち出しさえしなければ…」
カイドウの腹心の部下、ジャック。
奴が仲間を連れてゾウを襲撃したのは、"侍"を探し求めてのことだった。
しかしゾウに侍はいなかった。
この国の人々にとっては、突如現れた強者に、全く知りもしない探し物を差し出せと言われたことになる。
しかも、知らないと言えば「ならば死ね」だ。
『…シーザー、もう１回殴らなきゃ』
「でも皮肉なことに、ここにシーザーが来たから皆助かったのよ」
「ジャックが去った翌日だったな、あいつらが来たの」
「キャプテン達がドフラミンゴを倒した日に、ジャックはこの国を去ったみたいです」
「！…ジャックとドフラミンゴ、何か繋がりがあったということか」
その後、ジャックは「死亡記事」が出たらしいが…まあ、普通に考えて死んでいないだろう。
大体の流れは把握した。
話を聞く限り、ゾウの皆と錦えもん達が会うのは避けた方が良さそう。"侍"がきっかけで国が滅んだのだ。その心中は察するべきだと思う。
あと気になるのは、サンジのこと。
―「ルフィ達には、手紙を…あとAにも、伝言を預かったわ」
ナミは涙ながらにそう言って、サンジからの言葉を伝えてくれた。
『…何が…「約束、少し先延ばしにしてもいいかな」だっつの』
ドレスローザで、サニー号を送り出した時。
サンジが私達にかけてくれた言葉が、耳の奥で響く。
―「必ず！後で会おう！」
あの時は、私の方が破ってしまう約束だと思っていた。
…ま、「守れなくてごめん」じゃないだけマシか。
いなくなった詳細はまだ聞けてない。
ベポ達も知らないと言う。
『何にせよ、ルフィはきっと放っておかないよ』
「…まさか、奪還に行くと？」
顔を顰めるローに、肩を竦めて返した。
だってあの子、そういう子だもの。
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さくり - さやま様の小説いつも楽しく読ませてもらっております。夢小説にハマった最初の小説がこれで…これからもがんばってください！！ (2022年10月27日 17時) (
レス) @page49 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
wakka(プロフ) - めちゃくちゃすごい好きです、、！！このあとも原作と絡めてずっと書いてくださいと言う悲願がかないますように、、✨ (2022年10月25日 10時) (レス) id: 804d3f4b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - もうめちゃくちゃ好きです！すごい自分の好みドンピシャですwうまく伝えられないんですけど、家族愛というか兄弟愛とか仲間愛？がすごくいいですね！勿論ローさんとの恋愛も！応援しています！体調には無理なさらず、、、！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - いつも楽しんでます🤗バースデー番外編でちょいと裏も読みたいですね（黙れ変態っ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page12 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - え、何だこの めちゃんこ良き作品は。凄い。夢主ちゃんマジ可愛い。結婚式呼んで。 (2022年10月6日 10時) (レス) @page9 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年10月5日 11時
