昇り龍 ページ35
「船内にゃ誰もいねェ」
『ビッグ・マムからちゃんと逃げ切ったみたい』
「全員上陸したんだな」
サニー号は外観に目立つ傷もなく、象の脚に繋がれていた。
まずはフランキーと共に船内を確認してきた。
私の船も収容されていて、船内にも荒れた様子はなし。
「先輩方！足りねェ物はねェべか！？」
サニー号を見て散々騒ぎ、終いには拝んでいたバルトクラブ一味。彼らとはここでお別れだ。
残りの麦わらの一味にも会いたいようだが、「神々の冒険のお邪魔はできない」とのこと。凄い信者だな。
そんな彼らの涙溢れる言葉をスルーし、私達はサニー号の甲板を囲む。
「ミミズ？」
「ヘビだろう」
「足があるぞ、トカゲだ」
甲板には、カン十郎が墨で絵を描いていた。
描き上げたのか、カン十郎は指を立てる。私の結界術と同じ印だ。
「出でよ！"昇り龍"！！」
「！！？」
「龍！？」
「なんだか気の毒な生き物出て来たー！！」
絵が浮かび上がり、実体を持つ。
現れたピンク色の"龍"は、「りゅー…」とか細く泣いていた。
確かにどことなく気の毒な…でも、この子。
『「かわいい…」』
小さく零した言葉が、ロビンの声と重なった。
顔を見合わせて、頷く。可愛いよね。
龍は象の脚に引っ付き、カン十郎が龍の背にしがみつけと言う。
いや、龍なのに飛ばないんかい。
でもそんな残念なところも可愛い。
『何体か【スイートピー】出して、分担しようか？かなり登らないとだよ、これ』
「それには及ばぬ。"昇り龍"なら、この人数も一気に運べるでござる」
「まぁ…かなり時間はかかるが、仕方あるまい。A殿の能力は節約したほうが良かろう」
カン十郎と錦えもんにそう返され、ローを見ると彼も小さく頷く。なら、お言葉に甘えておくか。
何とか背に乗り込む。
私はウソップとローの間に、ロビンと背中合わせで座った。
「じゃあな、"ロメ男"達！送ってくれてありがとな！」
ルフィがそう言うと、バルトロメオ達は泣いて喜んでいた。
私も手を振っておく。
彼らには世話になった。
別れを告げ、龍は象を登る。
『ルフィ、バルトロメオの名前覚えたみたいだね』
「ふふ、そうね」
「名前と言うか、あだ名だろ…」
『ルフィはね、あだ名で呼んでる人は大体名前も覚えてるよ』
「…俺もか？」
『絶対覚えてる』
「その癖にちゃんと呼ばねェのかよ…」
「うちの船長が悪いわね、トラ男くん」
『諦めよ、トラ男くん』
「お前ら…」
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さくり - さやま様の小説いつも楽しく読ませてもらっております。夢小説にハマった最初の小説がこれで…これからもがんばってください！！ (2022年10月27日 17時) (
レス) @page49 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
wakka(プロフ) - めちゃくちゃすごい好きです、、！！このあとも原作と絡めてずっと書いてくださいと言う悲願がかないますように、、✨ (2022年10月25日 10時) (レス) id: 804d3f4b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - もうめちゃくちゃ好きです！すごい自分の好みドンピシャですwうまく伝えられないんですけど、家族愛というか兄弟愛とか仲間愛？がすごくいいですね！勿論ローさんとの恋愛も！応援しています！体調には無理なさらず、、、！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - いつも楽しんでます🤗バースデー番外編でちょいと裏も読みたいですね（黙れ変態っ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page12 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - え、何だこの めちゃんこ良き作品は。凄い。夢主ちゃんマジ可愛い。結婚式呼んで。 (2022年10月6日 10時) (レス) @page9 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年10月5日 11時
