彼の大切な人達 ページ4
夢を見ている。
断言できる理由は、まず自分が眠った記憶があるからだ。
一度目が覚めて、サボと話し、彼を見送った。
その後まだ回復しきってないだろうと、ゾロ達に促されてまた眠った。
ニヤニヤ笑いながらローの隣に押し込まれ、若干いたたまれない気持ちになったものだ。
それに加えて、今いる状況。
『まっしろ〜』
お決まりのパターンだ。
あり得ないくらい真っ白空間。洗剤のＣＭごっこやる？
夢だからだろう、疲労や痛みも感じない。
ふらふらとあてどなく歩き出す。
『一体何の夢なんだ…』
ふと、人の姿が見えた。
こちらに背を向けて、座っている。
…あれ、あのモフモフって。
モフモフはもぞもぞ動く。
カチカチッと音がした。ライターで火をつけているようだ。
煙草に火を灯したのだろうが…肩にかけたモフモフに、燃え移っている。
『やっぱり…』
「！おっ、来たか！」
ドジっ子は振り向くと、「待ってたぜ！」と続けた。
「お前に会いたくて来たんだ、ミエット・A…だったか？」
『…えぇ。初めまして、』
名前を呼ぼうとして、一瞬躊躇する。
本名の方で呼びかけた口を閉ざし、開き直した。
『――コラソンさん』
「おう、よろしくな！」
煙草の煙を吐き出し、コラソンは「まあ座れ！」と自分の正面を示した。
促されるまま座り、彼を見上げる。
背が高いから、互いに座ってても頭の位置がかなり違うなぁ…。
彼も彼で、私の顔をじっと見下ろしていた。
…瞳を、見られている。
「…うん、綺麗な瞳だな」
『ありがとうございます』
「素敵な自由の色だ。こりゃローが惚れるのもわかるぜ…」
コラソンは「あいつ、女を見る目あるな！」と楽しそうだった。
「ゆっくり話したいところだが、後もつかえてるんでな…手短にいこう」
後がつかえてる…？
彼以外にも、誰か来るということか。
何はともあれ、話があるというなら聞く以外の手はない。
ローに命と心をくれた人。
彼を愛してくれた人。
だから私にとっても大切な人で、叶うなら一度話してみたいと思っていた。
「A。ローと一緒に歩いてやってくれて、ありがとう」
『…そんなの、こちらこそですよ』
「こちらこそ？」
『感謝してるんです』
貴方がいなければ、彼は絶望の中で生きていただろうから。
貴方がいなければ、彼は愛を忘れたまま死んでいただろうから。
『ローを救ってくれて…愛してくれて、ありがとう』
「！ははっ、どういたしまして！」
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さくり - さやま様の小説いつも楽しく読ませてもらっております。夢小説にハマった最初の小説がこれで…これからもがんばってください！！ (2022年10月27日 17時) (
レス) @page49 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
wakka(プロフ) - めちゃくちゃすごい好きです、、！！このあとも原作と絡めてずっと書いてくださいと言う悲願がかないますように、、✨ (2022年10月25日 10時) (レス) id: 804d3f4b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - もうめちゃくちゃ好きです！すごい自分の好みドンピシャですwうまく伝えられないんですけど、家族愛というか兄弟愛とか仲間愛？がすごくいいですね！勿論ローさんとの恋愛も！応援しています！体調には無理なさらず、、、！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - いつも楽しんでます🤗バースデー番外編でちょいと裏も読みたいですね（黙れ変態っ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page12 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - え、何だこの めちゃんこ良き作品は。凄い。夢主ちゃんマジ可愛い。結婚式呼んで。 (2022年10月6日 10時) (レス) @page9 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年10月5日 11時
