│ ページ15
「ミエット・A…ガープから「最強の海兵になれる奴がいる」と聞かされた時は、また馬鹿なことをと思ったもんだが」
『あはは』
「戦争でその姿を見て、ガープの言葉に納得したぞ」
『買い被りすぎですよ。海軍との鬼ごっことか、ほんと大変だったんだから』
「どの口が…毎回簡単に逃れ、海賊を倒し…時には汚職海兵も潰していただろう」
『何のことだか？その島の島民の手柄では？』
「…話に聞く通りの、食えない女だ」
ふっと笑い、センゴクはローの方を見遣る。
私達の会話を聞く間に落ち着いたのか、はたまた私に呆れているのか、ローはいつもの憮然とした表情を浮かべていた。…前者だよね？
「トラファルガー…こういう女に惚れると、苦労するぞ」
『！』
「既に苦労しっぱなしだ。食えねェ上に、自由人で無鉄砲なんでな」
「そりゃ大変だな…」
『ま〜〜〜！失礼な！』
皆して人のことじゃじゃ馬娘みたいに！
ちゃんと考えて、慎重に動いてるタイプだよ！？
時には「女は度胸！」って思ってることもあるけど！！
「…だが。そこに惚れた俺の負けだろ」
「！…フッ、違いない」
『おっ、おぉ…』
「何だ、その反応…」
『いや…』
急にイケメン発揮しないでもろて…こっちの心臓が持たないんですが…。
センゴクもセンゴクだ。何穏やかに笑ってやがる。
隠居した身とはいえ、私達一応敵だよね？
「若いカップルってのはいいな、こっちも若返りそうだ！」
『海賊の恋愛事情に首突っ込む海軍…』
「はっはっ、いいだろう別に。面白いし」
『面白いって言っちゃったよ。…って、うわっ』
「！大丈夫か」
突然身体が傾く。
背を凭れさせていた瓦礫が、動いたのだ。
ふらついた身体はローに支えられた。
「何だ…？」
「これは…」
周囲の瓦礫が宙に舞い上がる。
国中から集めているのだろう、空へ固まっていき巨大な塊になり始めた。
『藤虎か…！』
「チッ、出航を急ぐぞ」
『了解。センゴクさん、私達はこれで』
「あぁ…また会おう」
「海賊としては二度と会いたくねェがな」
「何を言う。結婚式には呼べよ」
『あんたこそ何言ってんだ、このジジイ』
隠居した途端自由すぎない？元々？
呑気におかきをバリボリ食べながら、センゴクは手を振った。
あの人こそ、"食えない"と思うね。
改めて東の港へ向かい、私達は駆け出した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 290人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくり - さやま様の小説いつも楽しく読ませてもらっております。夢小説にハマった最初の小説がこれで…これからもがんばってください！！ (2022年10月27日 17時) (
レス) @page49 id: 5dcf8d9424 (このIDを非表示/違反報告)
wakka(プロフ) - めちゃくちゃすごい好きです、、！！このあとも原作と絡めてずっと書いてくださいと言う悲願がかないますように、、✨ (2022年10月25日 10時) (レス) id: 804d3f4b80 (このIDを非表示/違反報告)
ミスティ - もうめちゃくちゃ好きです！すごい自分の好みドンピシャですwうまく伝えられないんですけど、家族愛というか兄弟愛とか仲間愛？がすごくいいですね！勿論ローさんとの恋愛も！応援しています！体調には無理なさらず、、、！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: bd5baed227 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - いつも楽しんでます🤗バースデー番外編でちょいと裏も読みたいですね（黙れ変態っ！ (2022年10月6日 18時) (レス) @page12 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY ﾋﾟｰﾔの人(プロフ) - え、何だこの めちゃんこ良き作品は。凄い。夢主ちゃんマジ可愛い。結婚式呼んで。 (2022年10月6日 10時) (レス) @page9 id: 7a2b040506 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さやま | 作成日時：2022年10月5日 11時
