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ルフィとローを【スイートピー】で行かせ、私自身は階段を駆け上がる。
後ろや左右から襲ってくる人形には蹴りを入れ、たまに【縛】で縛った。
もう少しだけ体力は温存しておきたい。物理攻撃を中心に進めば、ロビン達もサポートしてくれた。
下ではロビン達以外にも、多くの人間が戦っている。
ルフィの道を作り、その背中を守ろうと、海賊だろうが海賊じゃなかろうが、戦ってくれている。
戦争での光景を思い出した。
『…あの時のように、負けはしないけれど』
あと少しで頂上だ。
ルフィ達はもう着いただろう、蝶が消えたのがわかる。
追ってくる人形は現在１体。
…２人が着いたなら、無理に相手しなくていいな。
人形に背を向け、ダッシュで階段を上る。
ひまわりが見えた時、ローの声が聞こえた。
「"ＲＯＯＭ"」
その声と見慣れた半円に、残り数段ある階段を思い切り蹴る。
宙を舞った身体は一回転し、後ろを向いた時には人形がバラバラになっていた。
難なく着地し、ふっと溢す。
『自由の身、おめでとう』
「あぁ、やっとだ」
「着いたー！！」
ドフラミンゴのいる、４段目だ。
綺麗なひまわり畑。
何やらディアマンテがブチギレているが、知ったことか。
キュロスは静かに言った。
「すまんが、３人共…ドフラミンゴは任せていいか！？」
「「勿論だ！！」」
『任せて。…レベッカ、鍵ありがとう』
「え、あ、えぇ…貴方は…」
「しし！俺の姉ちゃんで、師匠だ！」
「！」
驚くレベッカに、ルフィと揃ってにっこり笑った。
ディアマンテはキュロスに任せ、私達はドフラミンゴのところへ向かうことにする。
ルフィは最後に、レベッカに「父ちゃんに会えて良かったな」と声をかけた。
レベッカが強く頷き、「ルーシー」と彼を呼ぶ。
「…"ルーシー"じゃねえ！」
「！？」
「俺はルフィ！海賊王になる男だ！！」
ローの後ろを歩きながら、さらに私の後ろに続くルフィの言葉。１０年以上前から変わらない、真っ直ぐな言葉だ。
頭にある麦わら帽子は、その言葉をずっと見守って来た。
「ミンゴはぜってー倒す！安心してろ！」
「ん何を小賢しいィ〜〜！！」
ディアマンテがこちらを睨む。
能力をまとったぐにゃぐにゃの刀が伸びてきた。
「王宮になど、行かせるわけねェだろうがァ〜〜〜！！」
『ルフィ』
「ん？」
「"ＲＯＯＭ"」
ルフィの腕を左手で引っ掴む。
右手は、ローの左手と繋がれた。
「"シャンブルズ"！」
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作者名：さやま | 作成日時：2022年9月20日 16時
