４段目へ ページ11
「先をゆけェ！！麦わら！！」
「こいつらァ俺達が止めておく！！」
「！？」
私達はファルルに乗せてもらい、３段目を目指している。気付いたらキュロスもいた。
ファルル、５人も乗せてよく頑張ってるよ…。
戦いが終わったら人参でもあげようか。
「何だ、どうしちまったんだお前ら！」
「ガハハ！闇雲に暴れても誰１人頂上に行き着けぬ！」
「お前を先に行かせるのが筋だ、麦わら！」
さっきまで自分が自分がって言い合ってた連中は、敵を足止めしてくれていた。
皆、この"戦"に勝たなければと決意しているのだ。
キャベンディッシュとルフィの攻撃でできた道を、ファルルは駆ける。
「バラバラだった猛者共が手ェ組み始めやがった！！」
「このまま突き進む！」
「行くぞォ〜〜〜！！」
.
周囲を蹴散らしながら、キャベンディッシュは語る。
ドフラミンゴが仕組んだ「鳥カゴ」というゲームは全て嘘だろうと。
同意だ。
奴の性格を考えれば、真実を知った人間を生かしておく訳がないのだから。
「前へ進みドフラミンゴの首を取ること以外、この島から生きて出る方法はない！」
『でしょうね』
ローのお腹に回している左腕に、少し力が入る。
ウーシーより狭くなった背中の上で、私はローの背もたれになっていた。
立場逆転。結界を張るスペースもないからねぇ。
ちなみにさっきから密着率高いのは、気にしないようにしてる。気にしたら負け。
『それにしても…メラメラの実を餌に剣闘会を開いたのは、あいつの落ち度だね』
「同感だな。各国より強力な戦士達を集めてしまったのだから」
そしてその戦士達の多くが、ルフィに力を貸してくれている。
ルフィの求心力を見誤ったのも、落ち度かも。
キャベンディッシュは「何より」と続ける。
「僕がドフラミンゴを討ち取るからね！」
「何言ってんだミンゴは俺がぶっ飛ばすっつってんだろ！！」
「俺だと言ったはずだ、麦わら屋」
「気持ちは有難いが私がやる！！」
すかさずルフィが反論する。
ローとキュロスも強く言い、４人は言い争いを始めた。奴を狙って来た年数の話まで持ち出している。待て待て。
『年数で言うなら私は２０年だよ！全員熱くなりすぎ！』
「むぎぎ…！」
「仕方ない、この話は後だな…着くぞ！３段目だ！」
「このまま４段目まで突っ走れ、馬〜！！」
３段目へと降り立つ。
目の前には、巨大な人形が何体も立っていた。
「「「！」」」
『！まずい、ファルル…っ！』
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作者名：さやま | 作成日時：2022年9月20日 16時
