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「A、自分の船はどうしたの？」
『術でこの船と繋がせてもらってる』
「術で…ほんと、何の実を食べたの？」
「便利そうな能力だよな」
ベポ達とお喋りしていると、ローが現れる。
彼はさっきの海賊団から奪った宝を確認していたはずだが、もう終わったらしい。
ちなみに、「連中の半分はお前が倒したから」と私にも分け前をくれた。良い人〜！
『ロー。やっぱりまた会ったね』
「…そうだな、流浪の義賊」
『あぁ〜…遂にローにまでその名が…』
「Aの異名、かっけーよなー」
ベポは何やら憧れているようだが、厨二臭漂う異名は私にとって不服である。
私は目的のため旅をしていて、道中で腹の立つ奴がいたらぶっ飛ばしてるだけだ。義賊とか、そんな大層なもんじゃない。
「…お前、」
ローが何か言いかけた時、「ぐうぅぅ〜」という音が響き渡った。
音が聞こえた方に顔を向ける。
「………すみません……」
ベポが両手で顔を隠し、謝っていた。
『…っふ』
口元を手で覆って、顔を背ける。いや、今は耐えないと、ベポが可哀想だ。
そう思いつつ、耐えられなかった。
『あはは！っぐ、ぐうぅ〜って！典型的すぎるお腹の音！っふは、だめ、ツボった』
「…も〜！！A、笑いすぎ！！！」
「…笑顔も美人だなぁ…」
「それな…」
「…はぁ〜…ったく、仕方ない。飯にするぞ」
『ふふ、ほらベポ、ご飯だって…っぶふ』
「…もう、Aなんか知らない！」
ヒィヒィ言いながら笑う私に、ベポは拗ねてしまった。
ツーンと明後日の方向を向いているシロクマに、私は慌てて謝罪する。
『ちょ、ごめんごめん！だってつい、面白くって』
「…ふーんだ」
『何それ可愛い…じゃなくて。えーと…そうだ、ご飯！ご飯作ってあげるから！機嫌直して！』
「…ご飯？」
何故こんなに必死にベポの機嫌をとっているのか自分でも謎だけど、モフモフは正義である。モフモフに嫌われたら生きていけないよね。
苦し紛れのご飯を作るという提案は、ベポの機嫌を上向きにさせたようだ。
「Aが？作ってくれるの？」
『うん、作る作る…ローが許してくれればだけど』
「マジで！？」
「美人の手料理！」
「キャプテン！！」
船員達が次々とローに詰め寄る。最後にベポがキラキラした瞳を向けると、ローは「うぐ」と小さく唸った。
「…うちの船員と一緒に作ること。それが条件だ」
「アイアイキャプテン！」
『何でベポが返事してるんだ…？』
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うみ(プロフ) - 読んでいく内に作者さんとはアニメの好みが似てる気がしてきた。Dグレいいですよね……！！！ (2022年9月3日 22時) (
レス) @page50 id: 9a2ffdd6e5 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃ好きです！！更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 4時) (レス) @page28 id: d0a5d42c58 (このIDを非表示/違反報告)
つな(プロフ) - あまりにも素敵なお話しすぎて感動してしまいました、更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 1時) (レス) @page28 id: 552499de56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年8月29日 16時
