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ASide
ローの許可も貰えたことだし。
思いの外敵の人数多いから、久々に使う術で暴れさせてもらおうか。
『【解除】』
指を鳴らし、先程捕らえたシャチの背後にいた男の結界を解く。
一瞬と間をあけず、男の身体は海へ吹き飛んだ。
回し蹴り、見た目もかっこいいし、女の私でも相当な力を出せていいよね。好きな体術ランキング１位かも。
『よっしゃ、刀だ！』
久々の得物だ、嬉しいね！
今度は両手をパチンと合わせて、開いた手のひらを男が落とした刀に当てる。
『錬金術【六幻】』
何の変哲もなかった刀が、ぼうっと光り始める。
その間に別の敵が殴りかかってきたので、鳩尾に蹴りを入れておいた。
光が収まった。
刀は黒を基調としたものに変わり、飾り房がついている。
私が前世で大好きだった漫画の、大好きだったキャラ。
この刀は、彼の「イノセンス」だ。
錬金術は、武器や道具に前世の漫画キャラの能力を付与する術。
その動作は、かの有名な鋼の彼を参考にしている。
結界術や呪術と違って、その能力に直結した媒介物――刀の武器ならサイズ感が似た刀、移動能力ならそのキャラと似た靴等――が必要だけど、私が好きな漫画の能力だからイメージはしやすい。
六幻の柄を握り、その刃の背をなぞる。
『――二幻刀』
「！？刀が…」
「２本に増えた！？」
私を攻撃しようとしていた敵が驚いている。
そういう技だからねぇ。
「クソ、相手は女のガキだ！」
「怯むな！」
両手で【六幻】を握りしめて、私は男達の間に踏み込んだ。
さて。この【六幻】という錬金術は、刀を変化させるもので、「原作」同様に６段階の技を持つ。
で、その中でもこの「二幻刀」は、刀を２本に増やす技。
…増やすだけの技である。
つまり、攻撃するには純粋な剣術が必要になるのだ。
「っく、がはっ…！」
「ぐあぁぁっ！」
そして、私は剣術もそこそこ鍛えている。
うちの師匠は戦闘大好きなのだ。
あらゆる武道や格闘法を習得している彼女に、私もその全てを叩き込まれている。
『どんどん行こう！次！』
私は次の敵に目星をつけ、斬りかかった。
…あ〜、私、師匠の悪影響受けてる気がするな…。
.
数分後。
「A〜！加勢ありがとな！」
「本当に助かったよ！」
『いいえ〜。ちょうど戦ってるの見えて、ローの船だったから。暇潰しにね』
ベポ達からの感謝に肩を竦めて返す。
彼らと戦っていた海賊達は全員倒し、ハートの皆が海に放り投げていた。
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うみ(プロフ) - 読んでいく内に作者さんとはアニメの好みが似てる気がしてきた。Dグレいいですよね……！！！ (2022年9月3日 22時) (
レス) @page50 id: 9a2ffdd6e5 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃ好きです！！更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 4時) (レス) @page28 id: d0a5d42c58 (このIDを非表示/違反報告)
つな(プロフ) - あまりにも素敵なお話しすぎて感動してしまいました、更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 1時) (レス) @page28 id: 552499de56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年8月29日 16時
