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男…ザッコー海賊団と言ったか。
連中がドフラミンゴの部下であるならば、尚更潰さないという選択肢はなかった。
どこから行くか、と周辺を見渡して、ふと一点に視線が留まる。
『(あのツナギ…それに)』
見えたのは、白いツナギを着た集団。
その中にオレンジのツナギを着た、シロクマ。
加えて、白い帽子を被った黒コートの男。
『ハートの海賊団じゃん』
ぼそりと呟く。
彼らは私同様物陰に隠れながら、広場の様子を窺っているようだ。
広場では島民達がザッコー海賊団を睨みつけている。
だが海賊団は武器を持っていて、簡単に反逆などできない。
連中は「諦めろ！お前らは支配されるんだ！」と笑っている。
老人は島民に支えられて何とか立ち上がったが、当然彼にも、一味に歯向かう術はなかった。
シロクマ――ベポが老人を気遣ってか飛び出そうとするのを、ローが制している。
その視線は鋭かった。
…成程、偶然か必然かは知らないが、彼らもザッコー海賊団を何とかするつもりでいるらしい。
有難い。
ザッコー一味は人数が多く、ここには島民も多い。
一般人への被害は抑えたいが、私１人では限界があると思っていたところだ。
『彼がいるなら、多少好き勝手暴れていいね』
両手の指を交差させて組み、くるくると手首を回す。
軽く背伸びもすれば、準備は万全だ。
よし、行こうか。
ロー達のほうをもう一度見れば、目が合った。
おや、見つかった。
ローはこの状況で隠れている私を怪訝そうに見て、飛び出そうとしていると気付いたのか、表情を歪ませた。
「何する気だ」と言いたげである。
私は広場にいる連中を指さしてから、右手の手刀で自分の首を斬る動作をして見せた。
最後に、ロー達に向かって親指を立てる。
『(私、あいつらボコすから！フォローよろしく！)』
さて、ジェスチャーは正しく伝わっただろうか。
彼の表情を確認しようとすることもなく、私はザッコー海賊団めがけて勢い良く飛び出した。
ある程度近付いたところで地面を蹴って、海賊団の頭上に躍り出る。
「…？キャプテン、何か突っ込んで来やす」
「あ？…何かってオメー、ありゃ女だ」
「あぁ、女…」
「「「女ァ！？！！？」」」
『そこは「親方ァ！空から女の子が！」って言わなきゃ』
良い反応ではあるけど、わかってねえなぁ。
空中で一回転して、船長の男の頭に思い切り踵を落とした。
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うみ(プロフ) - 読んでいく内に作者さんとはアニメの好みが似てる気がしてきた。Dグレいいですよね……！！！ (2022年9月3日 22時) (
レス) @page50 id: 9a2ffdd6e5 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃ好きです！！更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 4時) (レス) @page28 id: d0a5d42c58 (このIDを非表示/違反報告)
つな(プロフ) - あまりにも素敵なお話しすぎて感動してしまいました、更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 1時) (レス) @page28 id: 552499de56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年8月29日 16時
