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『よし、終了』
「勝てねえ〜〜〜！」
うーん、今日もよく動いた。
軽く腕を伸ばしたり前屈したりして、筋肉をほぐす。
横ではエースが、木の板に戦績をつけていた。
「えーと、サボ、全敗…A、全勝…っと」
「Aかっけ〜！さすが俺のねーちゃん！」
「俺らの姉貴でもあるけどな」
エースとの親密度イベントをクリアしてから、私と彼らは家族になった。
ルフィ達同様に盃を交わしたのだ。
年齢的に私が一番年上だから、私は盃三兄弟の姉ということになる。
『もう日も暮れて来たね』
「今日はここまでにするか」
「俺、腹減った〜」
『サボはここで手当して行こう』
稽古中は外して岩の上に置いていたポーチを、腰に巻き直す。
模擬戦での怪我は、その場で処置するのが基本だ。
加減が難しいとはいえ、大怪我はしないように注意している。
擦り傷や打撲は数えきれない程あるけど、私の薬で十分治療できていた。
「わかった。ルフィとエースは先に戻っててくれ。
…飯は先に食うなよ」
「わかってるよ！」
「Aが、「いただきますは皆一緒に！」ってうるせえからな」
『守ってくれるようになって何より』
２人を先に帰らせて、私はサボの手当を始めた。
『…こんなもんかな。他に痛いところは？』
「ないよ。ありがとう」
『どういたしまして』
私がつけた傷を私が治療してお礼を言われるというのも、如何なものかって気はするが。
サボは非常に丁寧というか、紳士的だ。
エースやルフィと一緒に走り回っているから、活発で雑な部分もあるけど、ふとした振る舞いに優雅さが滲むことがある。
彼の出自を考えれば、当然のことだ。
私のへっぽこ原作知識によれば、彼は貴族の子ども。
そしてこれまたへっぽこ原作知識が正しければ、両親はかなりのクソ野郎。
あんなクズ両親から、こんなに良い子が生まれるなんて、不思議なものである。
そして、まもなく彼は、そんな両親との縁を断ち切って、自由を追い求めて海に出るのだろう。
「…なあ、A」
『なぁに？』
「…本当に、明日、島を出るのか？」
『……うん』
先程、稽古を始める前に彼らに…弟達に、話したことだ。
ダダンさん達には食事を作っていた時に話したし、フーシャ村の皆にも告げてある。
ガープさんは今島にいないから話してないけど、話したら「海軍入れ！」ってまた言われそうだし、ちょうどいいだろう。
私は明日、ここを離れる。
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うみ(プロフ) - 読んでいく内に作者さんとはアニメの好みが似てる気がしてきた。Dグレいいですよね……！！！ (2022年9月3日 22時) (
レス) @page50 id: 9a2ffdd6e5 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - めちゃめちゃ好きです！！更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 4時) (レス) @page28 id: d0a5d42c58 (このIDを非表示/違反報告)
つな(プロフ) - あまりにも素敵なお話しすぎて感動してしまいました、更新楽しみにしてます！ (2022年8月31日 1時) (レス) @page28 id: 552499de56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さやま | 作成日時：2022年8月29日 16時
