同居生活、始めました。【橙】

7-4☆大貴side ページ40

ご飯も食べ終わり、Aはもう1度温泉に行ってくると言い部屋を出ていった。






部屋には俺1人だった。









〔コンコンコン〕









大貴「どうぞー。」









「やっほー」









この間に俺はとある準備をしたくて、知念と彼女のかなえさんを呼んだ。









大貴「2人とも、本当にありがとうございます。」









侑李「いいよ。






僕も2人にはお世話になったし。」









かなえ「私も、ちいちゃんのお友達のタメなら。」









優しい2人に協力してもらい、準備に取り掛かった。







部屋の雰囲気を大切にしつつ、派手に仕上げていく。







無理言って照明も変えさせてもらった。






どうしても成功させたいから。







特別な日にしたいから…









誰かのためにこんなに必死になったのは初めてだった。








Aが人生で初めて好きになった人で。






人生で初めて付き合った人で。







俺の人生の初めてをほとんどAと一緒に過ごしてきた。







それは過去だけじゃない。







これからも、色んな初めてをAと過ごしていきたい。







なんて、わがままなのかな…？









侑李「大貴、何泣いてんの？」









大貴「え？」









頬を触ってみると確かに濡れていた。









大貴「俺、不安なのかも…」









確かに今まで一緒にいることができた。





だからこの先もずっと一緒にいられる…









そんなバカなことがあるわけがない。






出会いがあれば別れもある。







いつかその時はくるんだ。






それは、もう、目の前なのかもしれない。









侑李「はー、大貴ってほんとバカだよね。





大丈夫だよ。





安心しな。」









そういい、知念は俺の背中を強く叩いた。









侑李「部屋、いい感じになったし。





俺達、戻るね。」









かなえ「がんばってください。」









2人の顔を見ると少し勇気が湧いてきた。








よーーしっ。









大貴「知念、かなえさん。ありがとう。





俺。









ちゃんと、プロポーズするよ！」









俺が右の拳を上にあげると、2人も返してくれた。






よし。







あとはAを待つのみ。

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