愛していれば。【HSJ/オレンジ】-3-

☆128★ 慧サイド ページ28

2日目のLIVEが始まった。

初日とは違いは、いつも通りのLIVEだった。

うちわの数だって、歓声だって。ホントにいつも通りだった。

でも、その普段通りがなぜかヒヤヒヤしていた。


＿＿＿


ＭＣの時間。

大ちゃんは昨日のようにAの事を話し始めた。

また、昨日みたいになるんじゃないか。

メンバーみんなでソワソワしながら、大ちゃんは話していた。


話し終えた時、会場内は静寂に包まれた。

その時。






『ガンバレー！』






ある女の子がそう発した。

声が聞こえた方になんとなく顔を向けた。

そこには大ちゃんのうちわを持った女の子がいた。

その子が言い出してから、沢山の声援が届いた。

沢山って言っても１部で。

でも、１部って言っても沢山で。

これだけの大人数の中に、沢山応援してくれる人がいる。

感動したのか、大ちゃんの目には涙が溜まっていた。






大貴「みんな、ありがとう！」






深々と頭を下げてお礼を言う大ちゃん。

それに合わせて俺らも頭を下げた。


＿＿＿



ＭＣも終わり、いよいよ後半。

前半よりも盛り上がり、俺らも、きっとファンのみんなも楽しんでいた。

メンバーで歌いながら会場内をぐるぐる回っている時。

大ちゃんのうちわを持った3人組をみつけた。

その一人と目があった。

その時、そのひと人に突然腕を引っ張られた。






女1「ねー、慧くんとAさんって、どういう関係？」






女2「私達、みたんだよね。

慧くんがAさんの病室入っていくとこ。」





女3「でもさ、Aさんって大貴くんと付き合ってるんだよね。

慧くんとも付き合ってるの？

二股じゃん、それ。」






怖くなった俺は手を払いその場から逃げた。

なんだったんだろう、今の。

そういえは、Aの名前知ってたし。

階段から落とされたの3人組って言ってたな。

もしかして、あの3人…

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