最上級シンデレラ③ (ページ12)

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ただの苦い水になったページ12

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現在の時刻、19時47分。

飲み会が始まって30分が経過したところだ。
今回の飲み会参加メンバーは犬飼A、江口拓也、西山宏太朗、斉藤壮馬、石川界人、そして梅原裕一郎。

まだ30分、お酒を飲んでいても出来上がるにはまだ早い時間である

……が、1人そんなことは関係ないというかのように「ふふふ〜ん」と鼻歌を歌い楽しそうにしている人が1人。

もちろん犬飼Aである。

30分前は江口の隣にいたはずなのに気づけば端っこにいた梅原の肩にコテンと頭を預けている

「今日は梅ちゃんか………」とその場にいた誰かが肩を落とした。

「わんちゃん酔ってる？はやくなーい？」

「んー？よってない！」

……誰がどう見たって酔っているのに何故か否定をする、酔っ払っている自覚がないタチの悪い酔っ払いだ

「Aお酒つよいので！」

「大嘘じゃん(笑)」

ほんのり赤く染まった頬、とろんとした潤んだ瞳。
酔い方まで可愛いなんて神様は不公平である。

お酒を飲むと一人称はAになり、そして更には距離が近くなる
一緒に飲んでいる人たちがデレデレとしだすのもまぁ、無理はない。

「この酔っ払いほんと可愛いなぁ」

「はー？江口さん、Aのことシラフだとぶすだとおもってるんですか！」

「なんで！？そんなこと一言も言ってなくない！？？」

「わんちゃんｗｗｗ」

………なんとも愉快な飲み会である。

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