其の八 ページ8
静御前が心配して問うと、
「わたくしはこの国の人間ではなく
月の都のものです。
この十五日の満月には、迎えが来て、
月に帰らねばなりません。
ほん の少しの間ということで、月から
やって来ましたが、この様にこの国で
長い年月を経てしまいました。
(注：タイムワープしているので、
地球の長い年月は未来の月では
僅かな時間に当たる。)
ご養母様のご恩に報いたいのですが、
それでも自分の心のままにならず、
迎えが来れば、お暇申し上げなければ
なりません。」
ぽろぽろと綺麗な大粒の涙を流して、
和也姫は静御前にすがりつきました。
見ると空から、銀色の火花があがり、
目の前に麗しい公達が立っているでは
ありませんか。
静御前は一瞬、彼に見ほれてしまいました。
「Ｊ、、もう、むかえにきたの？」
和也姫は上目遣いで、
凛々しい公達を見上げました。
「まったく、父王の許可もなく、
ご自分で、タイムワープなどするからです。
聞けば幼児化したとか？
もし、そのままだったら、
どうなさるおつもりです？」
盛大にあきれたような溜息をつかれて、
和也姫は拗ねたように唇をとがらせた。
「ち、ちゃんと、高速成長したから、
文句ないでしょ！」
「そうですね、私もショタコンだとは、
思われてたくない。それにしても、、、」
Ｊは和也姫の十二ひとえを
まじまじと見ました。
「なんのコスプレですか、王子？」
和也姫は今度は耳まで真っ赤になりました。
「こ、これは、拾ってくれた、
養母の静御前の趣味で、、、」
Ｊから姫姿をじろじろ見られて、
和也姫は居心地が悪すぎます。
「金持ちの貴族の息子達に随分、
貢がせてると聞きましたが？
それに、帝の皇子方もご執心とか。
まったく、いつから、そんな、男を
手玉にとる性悪になったんですか。
まさか、摂政皇太子にちやほやされて、
うかれてたんじゃないでしょうね。」
「ま、まさか、Ｊという婚約者がいるのに、
そんなことは、、ははは、、」
目が泳いでる。
(ちょっと目をはなすとこれだ。
月に帰ったらお仕置きだな。)
じろりと大きな目でにらまれて、
和也姫はびくんと震える。
(うー、Ｊ、こわいよー。)
「ちょっと待ってください。婚約者？
それこそ、おかしっしょ。男同士で。」
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つむぎ(プロフ) - シロさん» シロさん、コメ、あーざーす。あわてて、他ブラウザー立てて、更新できました。開けてびっくりのヒット数、なにごとじゃ。こんなめちゃくちゃなお話でも、楽しんでくださって、光栄です。 (2015年8月29日 1時) (
レス) id: c6db647c42 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - つむぎさん！このシリーズも大好きです。かづや姫、最高です(^^)静御前のレア物のチョイスにもニヤニヤしてしまいました。続きをいい子で待っています。 (2015年8月29日 0時) (レス) id: 0897474c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つむぎ
作成日時：2015年8月28日 0時
