イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第9巻 (ページ10)

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……場面は一転。円堂達は、塔子と秋、夏未を含んだ5人で行動している。

円堂「別に、怪しい所は無さそうだったけどな」

秋「やっぱり、何かの間違いだったのかしら？」

塔子「観覧車はどうだ？」

円堂「観覧車？」

塔子「上から見たら、何かわかるかもよ」

夏未「視点を変えてみるという事ね」

円堂「よし、乗ってみようぜ！」

観覧車前の列に並び、順番を待つ。少し時間がかかりそうだ。

その間、聖羅はヘッドフォンを一旦外してスマホをいじっていた。

円堂「空翼、何見てるんだ？」

円堂が横から手元を覗き込んでくる。

「ん」と言い、差し替えたイヤホンの片方を円堂の耳に付ける。

円堂「……、おっ、歌がないやつだ！いいな！これ、誰の曲？」

聖羅「あたしだけど」

円堂「えっ、スッゲ〜。空翼って曲も作れちゃうのか！」

聖羅「ここのパートにA〜Cの音のどれか入れようと思ってるんだけど、アンタはどう思う」

液晶画面をいじり、一部のパートを譜面にずらして挿入させてからまた再生する。

円堂「音楽の事はよくわかんないけど……う〜ん、オレは3番目入れてるのが好きだな」

聖羅「そーな。じゃあBパートは別の方に入れて──」

「ねぇ見て、あの子達。イヤホン外側の耳で分けっこしてる〜！」

「ていうか左の眼鏡の子！今どきのジェンダーレスっていうの？美少年で素敵〜！」

「それにあの白銀の髪！あれきっと染めてないよ、質感からして違うもん！」

「ハーフかな？低身長なのに脚長いスタイル良いなぁ、羨ましい〜！」

夏未「……人気ね、空翼さん」

塔子「聖羅、フードで顔隠しても華あるし、ダダ漏れだもんなぁ〜」

秋「けど、性別間違われてるね……」

聖羅「オスとかメスとか、そーいうの他から見た認識でしかねーし」

円堂「そうだぞ、空翼は空翼だからなっ！」

「あのバンダナの子も可愛くない？スポーツとかやってるのかな？」

「眼鏡の子とカップルなのかな？」

「目の保養だよね〜！」

円堂「……！(オレ達、カップルに見えるんだ……。何だろう、スッゲー嬉しい……)」

「ていうかあのバンダナ君、眼鏡の子と手繋いでない？」

「ウェリントン眼鏡ジェンダーレス×バンダナ少年……推せる！」

聖羅「さっきからなに言ってんの、アレ」

すでに小声で無くなっている背後からの言葉に聖羅は訝しみ、円堂はそばで苦笑いしていた。

聖羅「つか、いつまで手握ってんの」

円堂「い、いいじゃん、別に〜」