イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第9巻 (ページ42)

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（４２０）解読ページ42

円堂「なぁ空翼、この文字何て読むと思う？」

ベンチで休む空翼の隣に、円堂が平然を装って詰めて座る。

瑩から手渡されたスクイーズボトルを置いてから、円堂の手元を覗き込む。

聖羅「どれ」

円堂「『パッと開かずギュッと握って』ってオレは見えるんだけどさー」

聖羅「……『ギュッ』じゃなくて『グッ』じゃねーの、コレ」

円堂「あっ、そっか確かに！
それで、『ダン！ギューン！ドカーン！』って続くのか〜」

聖羅「その人型の図は。なんかヒントねーの」

円堂「う〜ん……パーはゴッドハンドで、グーは熱血パンチじゃないかって秋が言ってたんだけど、『ダン！』は踏み込みで、『ドカーン！』はパンチだとオレは思っててさ」

聖羅「『ギューン』の部分は」

円堂「そこなんだよなぁ〜……」

むむむ……と腕を組んで悩ましく唸る円堂に、聖羅が「……順追っていったらさ」と突発的に彼の腕を引く。

円堂をベンチから立ち上がらせ、背後から抱きつくような形で体を密着させる。

円堂「えっ、あ、くく空翼！？？」

聖羅「こう、掌を握って、後ろに引き……前に振り抜く。
だったら、『ギューン』はこの拳を引いてから突き出すまでの間のところで、なんかすんじゃねーの」

円堂「そっ、そそそっ、そうだな！？
(胸が、胸が背中に当たってる……！)」

くっつかれて手取り足取りで嬉しいやら恥ずかしいやらで話が入ってこない円堂と、人の気も知らないで話す聖羅。

そんな2人の様子を、ストレッチ中のリカが眺めて勝手にニヤついていた。

リカ「何やの何やの〜、クウガくんめっちゃ積極的やん〜！円堂照れとるとか初めて見たんやけど〜！」

瑩「くっつき過ぎ……いや。あれはセイラさんが自らやっている事……けど、いや、しかし……」

リカ「何や、やっぱ瑩ちゃんはクウガくんの事好きやったん？」

瑩「それは断じて違います。セイラは友達ですので悪しからず」

リカ「いやめっちゃ否定するし早口やんけ」

＊

翌日、昨夜の戸田の提案で練習試合をしようと言う話になっていたので、ポジション決めをする。

瞳子「吹雪君、あなたはFWに入って」

吹雪「……はい」

リカ「イプシロンの時みたいに頼むでー！」

皆から頼られている吹雪だったが、今回はどうとも取れないような複雑な表情をしていた。