イナズマイレブン～脅威の侵略者編～第9巻 (ページ16)

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（３９４）嵐のようなページ16

「ちょー、どいてんか」

割り込むようにして1人の女子が円堂を横から押しのける。

風丸「何するんだ！」

「何って、リカ呼びに来たに決まっとるやろ？」

「キュート」

「シック」

「クール」

「ウチら難波のサッカー娘」

「キュートで、シックで、クールな大阪ギャルズ・CCC(トリプルシー)！」

何やら白とピンクのユニフォーム姿の女子達が現れたかと思えば、突然の自己紹介で盛り上がっていた。

決めポーズを取った後、打って変わったように一点に目を光らせる。

「え、何この子めっちゃかわえぇやん！」

「キュート、シック、クールのチーム名に恥じひん見た目！」

「こりゃなんぼ探しても見つからへん逸材や！」

「あかん、これ新(あたら)しゅーCCCの要素にCeleste(神聖)担当入れな！」

「……って、それやったら"トリプルシー"やのうて"クアドラプルシー"になるやんけ〜」

聖羅「……あ」

円堂に背中を支えられた拍子にフードが取れてしまったのだろう、引っ掴んで戻そうとした時には既に遅かった。

一瞬で女子に囲まれて身動きが取れなくなる。

「よぅ見たらまつ毛長いし、肌も白うて綺麗〜！！」

「身長は平均やけど脚長いし。あ〜ん、絶対色んなカッコ似合うわ〜！」

聖羅「…………」

すでに女特有の甘ったるい香りやら化粧品の化学品系の匂いが混ざって、顔には出ないが気分を害している聖羅が何も言わずに立ったままじっとしていた。

それとは別に、円堂を横から押し退けた女子は店のガラス戸を大きく開く。

「何やっとんねやリカ！練習時間とっくに過ぎてんで！……、り、リカ？」

「香津世(かつよ)……」

さっきの店内の騒ぎで捕まえたのか、リカと呼ばれた色黒女が一之瀬を抱きしめていた。

次にテーブルの大きなハート模様の皿に目がいく。先程一之瀬が食べていたのであろう、お好み焼きの皿だ。

香津世「え、うそっ……。みんな！リカが結婚相手見つけたで！」

「「結婚相手！？」」

「どれどれどれ？」

「わ〜、めっちゃ可愛いやん！」

「もうおばちゃんには紹介したん〜？」

嵐のようにできた、2つの人だかり。

1つは聖羅を中心に、1つは一之瀬を見ようとお好み焼き屋の入口前に。

あまりの急な出来事に、雷門一同は呆然とする。

瑩「ああぁ……セイラ、さん……」

カヤ「こりゃまた、大惨事だなぁ」

壁山「空翼さんまで……」