ｼｭｶﾞｰｼｭｶﾞｰｼｭｶﾞｰ (ページ31)

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　あれから同じマンションにいても、テレビの収録が同じときぐらいしか会うことはなく、そう頻繁に出くわすことは無かった。

　数週間たち、先輩に飲み会に誘われ、お酒は好きなので行くことにした。

　居酒屋につき、店員さんが案内をしてくれる。

　“お！あんたらも飲み？”

　そこにいた他の芸人さんのグループの先輩同士が仲がいいようで混ざることになった。

　あ、川西さんがいる。

　彼もこちらに気がついたようで、A～と手を振ってくれる。

　“お前ら仲ええんか” “それやったら隣に座りやー”

　流されるままに川西さんの隣に座る。

　川西「俺、生にするけど同じのでええ？」

　いいですよ。と言って見ると彼はもう2杯目で、まだまだこれからのようだった。

　1杯目を飲み終わる頃に、昔友人に言われたことを思い出す。

　“あんたお酒あんま飲まへんほうがええよ。おかしくなるから”

　その意味はよくわからなかったが、その言いつけを守ってきた。だが、お酒は美味しい。

　しかも隣にはお酒好きで有名な川西さんがぐびぐび飲むので負けていられない。

　私はそのあとも余計に飲み続けてしまった。

　頭がふわふわする。体が熱くなり謎の浮遊感に包まれる。私は酔っていた。

　もうお開きになるようで川西さんに帰るよ。送ったるから。と言われ支えてもらいながら立ち上がる。

　朦朧な意識の中これだけは鮮明に覚えている。

　そのときに何を思ったのか口走ってしまったのだ。

　「……川西さん、好きです……」

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