ｼｭｶﾞｰｼｭｶﾞｰｼｭｶﾞｰ (ページ24)

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横断歩道ページ24

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　桜が咲き、自然と花びらが散るようになった。

　駅の近くの横断歩道の前には信号待ちをしている人で溢れかえっている。

　周りにはスーツ姿のサラリーマン、スマホで前髪を直しているOLさん、友達とケラケラと笑い合う学生たち。

　バスとタクシー、車が交互に行き交う道路。

　
　普段通りの朝の光景。

　私もその1人だ。

　数年前。

　日が沈み、辺りが暗くなった頃。

　その時も駅の近くの横断歩道で信号待ちをしていた。

　目の前を走る車のヘッドライトが眩しい。

　

　仕事終わりに賢ちゃんから飲みに行こうと誘われた。

　「ねえねえ。賢ちゃん」

　隣にいる彼を見上げながら急に思い出したことを聞いてみた。

　川西「なあに？」

　「小さい頃にな、横断歩道の白いとこしか踏まれへ

んっていうやつやんなかった？」

　自分で言っときながらもくだらないなと思う。

　川西「懐かしいなあ。ようやってたわ。けどこっち

は白いとこを踏んだらあかんってやつやったよ」

　「えーそうなん！同じ大阪でもやっぱ地域差でる

んやなあ。」

　信号が変わり歩き出す。

　川西「あー。アウトー。白いとこ踏んだから負けや

で。」

　「それは賢ちゃんとこのルールやん！まだセーフ

や」

　そんなことを話した後に入った居酒屋で突然彼から告げられた。

　東京で勝負したいと思う。

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