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外に出ると息が白くなるのが見えた。
お酒で熱くなっている体にはちょうどいい気温だ。
アスファルトを歩く靴の音が聞こえる。
こうゆうとき賢ちゃんは何気に車道側を歩いてくれる。
川西「この前地方の営業行った話してもええ？」
「？ ええよ」
川西 「そこの劇場な、もう古くて使わなくなった
非常階段あるねん」
「まって！ まって！」
川西「どうしたん？」
彼は私がその類いの話が苦手なのを知っているのか、ニヤリとした笑みを浮かべている。
「それおばけのやつ！ 怖いやつ！」
川西「結構有名やからAでも知っとるか〜」
「ほんで？ 賢ちゃん見たの……？」
次の瞬間さっきまで街灯に灯っていた明かりがぱっと消え、辺りは真っ暗になった。
「ぎゃあああああああ！！」
驚いた拍子に彼の腕を掴んでしまった。
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作者名：Ebi | 作成日時：2020年2月2日 10時
