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昔々、ユティリス帝国に一組の若夫婦がいました
二人は家同士の政略結婚でしたが深く愛し合っていました・・・
『A様!こちらにおられては風邪をひきますからどうぞ中に入ってください。』
『そうですよ。奥さま、中にお入りください。』
『やーよ、君たちがそんなに過保護にするから私何も楽しめないじゃない。』
と座りながら言ってるのはサンチェス家の公爵夫人A・サンチェス。
彼女は使用人たちに好かれているがお菓子作りなど普通の令嬢などがするはずのないことをやるので侍女頭に怒られているところだ。
『しかし貴方様は地位と言うものをわかっていらしゃいません。』
『でも・・・』
『でもではございません!』
『はいぃ!』
すると、後ろからくすくすと笑い声が聞こえてきた。
『その辺にしてやってくれミス・クーパ。』
『わかりました、旦那様。』
旦那様と呼ばれているこの人こそ現サンチェス家当主エドガー・サンチェスだ。
Aのことを溺愛しておりまさに現代で言う家庭内ストカーと言えるだろう。
(しかし、Aは知らない。)
そして、ミス・クーパはAの乳母であり、今はサンチェス家の侍女頭やっていて、実の親と同じくらいAの大切な人だ。
『やあ、A。また何かやらかしたのか?』
『やらかしたのかって酷いではないですか、お兄様。』
最後にAにお兄様と呼ばれたこの人はクリス・クラーク。Aの実兄でクラーク家当主、階級は侯爵でエドガーとは親友だ。
サンチェス家にはひみつがある・・・
それはエドガーがダンピールだということだ。
ダンピール、それはかつて帝国でも最も恐れられていた存在・・・怪物と・・・
誰得豆知識!!!
ダンピールとは・・・ヴァンパイアと人間のハーフ。不死であるはずのヴァンパイアを殺したり、探すことができる能力を持つ。まれに吸血しなくてはならないものもいる。外見は人間とほぼ変わらない。
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作者名:美緒 | 作成日時:2018年1月7日 18時