チャラい奴なんてお断り！ KEI

　九話 ページ9

二人が友だちだという事を知って戸惑っていると、隣の席の奴の手が挙がった






『肝試しがいいんじゃないですか？絶対おもしろいですよ』





　
コイツ…絶対私が苦手って知ってわざと言っただろ






　すると、また隣の席の手が挙がった





【僕はキャンプファイヤーがいいと思います！盛り上がるし、クラスの仲が深まるからです】







　知念君は本当に優しい




こんな優しくて紳士な人がなんで伊野尾みたいなチャラ男と友達なのかが分からない






男［肝試しがいいと思います！その恐怖を友と乗り越えることによって絆が生まれると思ったからです］



女［怖いのが苦手という人もいますし、皆が楽しめるキャンプファイヤーにした方がいいと思います］






　皆で意見を出し合った結果……






「マジかよ…」





なぜか男子の多数意見で肝試しに決まってしまった




　絶対下心あるでしょ、







「最悪…」





落ち込んでる私に知念君は優しく背中をポンポンしてくれた






　どこまで王子様なんだ！ 毎日どんどん知念君に惹かれていってる気がする…







【まぁ決まった事だし、楽しもうね自然教室】




「ありがとう。知念君は本当に優しいね」




【あはは、そう？僕より優しい人、知ってるけどね】






私が誰？と聞くと、私の後ろを指差した






まさか…






【伊野ちゃん。森川さんには分からないかもしれないけど、

伊野ちゃん、結構いい奴なんだよ、まぁ仲良くしてやってね】





『知念、余計な事言うなっ！ 知念帰るぞー』







二人は仲よさそうに喋りながら図書室を出て行った







　知念君と伊野尾はどういう関係なんだ？…




謎が深まって行くばかりだ…

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