体操服、貸して 。 ( 緑 )

( 22 ) ページ22

．





亮ちゃんが帰って、ご飯を食べてベッドでボケーっとしていたら







Prrr....Prrr....







スマホの画面には






．








『 忠義… 』







1ヶ月ぶりくらいなのに、なんか懐かしみを感じて




久しぶりに声が聞きたくて、応答ボタンを押した







．








〈 もしもし、A？ 〉





久しぶりに聞いた忠義の声は






やっぱり低くて、鼓膜が震えた






〈 A、今外出れる？ 〉




時計を見ればもう22時






〈 A？聞こえてる？ 〉





『 …、、聞こえてる 』





〈 久しぶり 〉




ずるいな、忠義は







．







〈 外、出れる？ 〉




久しぶりに会うのかぁ




『 どこ、行ったらいいの 』




〈 もうAんちの前おる 〉




驚いて急いで玄関を開けると





．







携帯片手にダボっとしたパーカーを着た忠義が立ってた







忠「 散歩、しよ 」







忠義がスタスタ歩き出すから声をかける間も無く、ついてった







散歩にしては長いなぁ、、







．







着いた先は




あたしたちの中学校







裏からの入り口があって、なぜか忠義は中学生のときからその暗証番号を知ってる






忠義はズンズン進んでっちゃうから




暗い学校っていうシチュエーションはあたしにとっては最悪で





『 忠義、はやいよ 』




パーカーの裾を引っ張ると急に止まって




大きな背中にぶつかった





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