病弱少女と野球少年

第18話 ページ20

あれから２週間がたち、GW合宿当日。




「やっべぇっ！昨日……忘れた‼」




バスのなかでいきなり田島君が叫んだ。




｢｢は!?｣｣





「え？何か忘れもの？」




千代が聞くと水谷君が



「なんも！」


と答え



「買えるものなら今のうちに…」




私がそう言うと栄口君が




「平気‼」




と答えた。なら、大丈夫だろうと私たちは座った。





(あ、三橋君酔っちゃったんだ、少し様子を見てこよう)





「千代、私ちょっと三橋君見てくるね」






「あ、うん！わかった」



私は移動して、三橋君の席の隣へ座った。





「三橋君、大丈夫？」




「う…え…」




「大丈夫そうじゃないね(汗)薬、もらってくるからちょっと待ってて」




そう言って立ち上がると通路に阿部君がいた。




「あ、阿部君！」





「おう、三橋どんな感じ？」





「結構ヤバそうだから今、薬をもらいにいこうと思ってたところ」





「あ、なら俺先生から薬もらったからあとは俺がみるよ」




「わかった！じゃあ、よろしく」



そして、阿部君と入れ替わろうとしたとき、バスが大きく揺れた。




「わぁ！」



座席に手をついていなかった私は、バランスを崩して倒れそうになる。




「っと」






すると、阿部君が私の腕をつかんでくれたので倒れずにすんだ。



阿部(‼腕、細っ！)




「A？大丈夫？」





千代が心配してくれて聞いてきた。




「うん！大丈夫！」




そう言って立ち上がる。




「阿部君、ありがとう！じゃあ、次こそ戻るね」



「あ、ああ」



そして私は元の位置に戻った

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水谷文貴

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