2.過去2 ページ3
ガープside
アンちゃんはと初めて会ったのは三歳の頃。
ロジャーから頼まれた子供を引き取りに来た時じゃった。
アンちゃんのボロボロになりながらも弟を守る姿はロジャーを思い起こさせる。
ロジャーの娘だということはすぐにわかった。
一緒に育ててやりたい、じゃが・・・。
わしは、ロジャーとの約束を守り別々で生活をさせることにした。
ある一つの約束をして。
アンちゃんは、凄まじい勢いで力をつけて行きおった。
見た目も初めて会った時より大人になった。
わしとの約束も無事、果たし弟に会わそうと思った時。
アンが “ 龍の病 ” だということが発覚した。
なぜじゃ！なぜアンちゃんなんじゃ！
世界政府からも死刑するようにと命令が来たが、わしは猛反対した。
なんとあのセンゴクまでもが反対したんじゃ。
世界政府も考え直し、2年の猶予が与えられた。
それからのアンちゃんは寝る間も惜しんで部屋にこもって一人きりで様々な本を隅々まで読み漁っておった。
見るたびに痩せていき、
見るたびに、目の下に濃い隈を作っておるアンちゃん。
わしや他の海兵の心は痛んで行く一方だった。
そんな時間が続き、一ヶ月ぐらいがたった日。
アンちゃんは、部屋から出てくると
“ 出かけてくる ”
そう一言言うと、船に乗って海へ飛び出して行ったんじゃ。
２年、アンちゃんは帰ってこなかった。
行方もわからず、どんなに探しても見つからなかった。
そして今日、空には美しい龍が飛んでおる。
アンちゃんが戻って来たんじゃ！
わしは、アンちゃんが降りて行った場所へ急いで行く。
着けば、センゴク達が居て何かを話しているようじゃった。
そんなことは御構い無しにアンちゃんに飛びつくわし。
するりと交かれてしもうた。
センゴクは少し怒っ取るようじゃが、真剣な顔つきになる。
“ 私、海軍やめます ”
何じゃと？
センゴクの顔つきが険しくなる。
わしは怒鳴りそうになったが、グッとこらえた。
アンちゃんが海軍に入ったのは全てわしとの約束を果たすため。
こうなることを考えて居なかったわけじゃない。
ずっとわしといてくれるかもしれんそんな期待を抱いておった。
わしとした約束をずっと守ってくれアンちゃんに、いつものような我儘は言えんかった。
その数日後アンちゃんは海軍を追放され、わしと一緒に弟のいる場所へと向かった
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作者名：オオムラサキ | 作成日時：2018年3月23日 16時
