1.過去1 ページ2
あれから私は、ひたすら最強の名を手に入れる為に訓練した。
毎日のように血反吐を吐き、傷を作り、
時間があるときは机に向かい、ただがむしゃらに勉学に励んだ。
戦って戦って、どんな命令でもこなした。
早く弟に会いたい、その一心で。
それでも、人を殺めることだけは絶対にしなかった。
そんなことをしたら弟に合わせる顔がなくなるからだ。
斬って、殴って、蹴って。
戦意喪失か戦闘不能になったところを、捕まえる。
他の人には甘いといつも言われるが、気にしない。
弟に会うまでは絶対にこの手を汚したくない。
そして、私はついに10歳で海軍少将まで上り詰めた。
最年少の海軍少将として、 歴代最年少の “ 最強 ” 海兵として世間からも注目を浴びた。
でも、そんなのどうでもいい。
おじいちゃんとの約束も果たした、やっと会えるそう思った。
“ 龍の病 ”
・・・なんで。
体に異変を感じた私が医者に診断された病だ。
発症原因も不明、一億人に一人いるかいないかと言われてる極めて珍しい病。
その病になる人の少なさ故、治療方は現代医学ではない。
長くてあと3年で私は龍の姿になり、その力に支配され自我を失い暴れまわると言う。
普通ならここですぐに殺されるのだが、海軍本部も大事な戦力を失いたくないようだ。
私には2年の猶予が与えられ、治らなければ死刑になるという。
私はひたすら、様々な種類の本を読み漁った。
弟に会って死ぬなら別にいいと思った、けどそれから弟はどうなる？
また一人なってしまう、私は絶対に死ねない。
そんな生活を続けて約1ヶ月。
やっと見つけた・・・。
私は最後の希望をかけて海を渡り歩いた。
私の下半身全てが龍のような鱗で覆われ始めた頃。
・・・ついに奴を見つけた。
私はそいつと契約し、龍の力を制御することに成功した。
契約終了後、私は完全な “ 龍 ” へとなってしまった。
でも自我は完全に残っており話すこともできる。
とりあえず、海軍本部へと向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：オオムラサキ | 作成日時：2018年3月23日 16時
