並中生徒会長の日常 3 (ページ6)

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並中生徒会長の異常 6 ページ6

リングとなって再びボクと共にあれるアルマは今日も喜んでいる。
それはボクも同じぐらい嬉しいけれど、生徒会長だから顔には出さない。
けれど、炎を流さずともわかってくれてるから、問題ない。

今日はどこで遊ぼうか。

アルマが答えたのは、学校の屋上だった。

「周囲のものを壊さない。
これが学校でのルールだよ。できるね、アルマ。」

アルマは「キュー！」と返事をする。
色んな姿になるから色んな鳴き声があるけれど、うさぎの時は1番害がないと判断されやすくて楽だ。

そうして、ボクとアルマが遊んで2時間ほど。

別の目的の人たちが来たようだった。

「お前は……」

「やあ、鈴木くん。昨日は騙して悪かったね。」

「だと思った。」

来たのは、鈴木くんと恭弥。
屋上で遊んでいたというボクたちに、鈴木くんは気が抜けたようだった。

「かわいいだろう。ボクの相棒なんだよ。」

「こんな、うさぎが…？」

「キュッ！」

こんなうさぎと呼ばれ、腹が立ったのかもしれないが「大丈夫だよ。」と抱き上げる。

……過去の自分だと言えども、ここまで甘えん坊ではなかったと思うのだけれども。

床に座ると、膝の上にアルマを乗せる。
ボクたちはあくまでも見物人だからね。

「さて、おふたりさん。屋上から落ちることのないようにね。」

「……押し付けたクセに。」という恭弥の呟きが聞こえたけど、特に問題はないだろう。

大きな垂れ幕が下ろされる。
そこには『粛清』と書いてあった。
屋上の縁にふたりが立つ。

「やっと、勝負する気になったようね。」

「当然だよ。君の行動は目に余る。
ここで、終わらせよう。」

恭弥の動きだけで強さがわかったらしい。

武器と武器が交わるのはいつぶりだったか。
その音は、なんだったか。

記憶を辿っていくと、ぞろぞろとみんなが集まってくる気配がした。

「やあ、君たちも見学者かい。」

「あ、あの時の人……」

「Aが一番乗りだったんだな！」

「たまたまアルマと遊んでいただけさ。ほら、かわいいだろう？」

アルマが手を振ると、「かわいい…」と大山くんが言う。
アルマもその声に喜んでいるようだ。

「ギャラリーは揃ったよ。おふたりさん、どーぞ。」

ボクがそう言うと、鈴木くんが走り始めた。