並中生徒会長の日常 3 (ページ49)

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並中生徒会長の異常 49 ページ49

リボーンside

「ボクの呪いは…おそらく、アイツのものじゃない。」

「「「！！！」」」

その言葉に驚く。
そして雲雀もそれは聞いてなかったのか、不機嫌になった。

「なにそれ、聞いてないんだけど。」

「…言ってなかったかい？」

「言ってない。」

不機嫌な雲雀を宥めながら、Aは『いつも通り』の様子で食事を頼んだ。

「恭弥、一旦落ち着け。な？」

「なんであなたの言うことを聞かなきゃいけないの。」

「やっぱりか…A、頼む。」

「恭弥、一応言っておくけれど、山本以降、ボクは誰にも許可してない。」

完全に聞く耳持たずの雲雀にディーノが話すも、説得は不可能でトンファーでぶん殴られた。
そこに本人が行く。

「恭弥、一度落ち着こう。」

「そもそも君のことなんだけど。」

「ならご飯を食べながらでも話そうか。先に席に着いててくれ、シェフと話がある。」

Aがそう言うと、雲雀はディーノをもう一発ぶん殴ると武器を片付け、席に座った。
…Aは雲雀の扱いが上手いな。
「オレ家庭教師なのに…」とディーノが戻ってくる。お前じゃ役不足ってことだ。
Aが椅子に着いた。

「なあ、恭弥…なんでAの奴こんなに機嫌悪ぃんだよ…！！」

ディーノの言葉に雲雀が頭を傾げる。
それを聞いたAがさっきと同じ、いつもより暗い目でディーノを見つめる。

「…恭弥の？」

「いや、そうじゃ…なくて、だな…」

「……疲れてるだけだから、A。」

「うん。押し売りセールス、本日三回目。」

段々と目が『いつも通り』に戻ってきたA。
あれが今日だけでも三回目、らしい。
それはそうなるか…と納得する。
運ばれてきた料理は、オレたちと同じような高そうなものではなく、そこら辺にありそうなナポリタンだった。

「貧乏人が背伸びして高級ホテルに来るのが間違いなのさ。」

さっきの必死の叫びを馬鹿にされたと思っているマーモンが、Aを馬鹿にする。
睨みあげる雲雀に対し、「そうだね。」と返すA。
その姿にも腹が立っていたようだった。

「なんで言い返して来ない。」

「ボクはここのシェフのナポリタンが食べたかったからかな。」

「貧乏人はそれしか頼めないからね。」

ナポリタンなんてあったか？
メニュー表を見るも、載っていなかった。
それを見てオレは理解した。

『ここのシェフのナポリタン』

シェフが歩いてくる。
それは写真の様な威厳ある顔ではなかった。