並中生徒会長の異常 48 ページ48
ディーノside
今まで見たことの無いぐらいの深いため息。
そしてオレを見る目は…いつもより暗い。
「なんだい。ディーノくん。」
「う、受け取って…やりゃ…いいじゃ、ねぇ……か。」
「押し売りセールスを受け取ってあげるのに、その後に捨てるな。その後の保管方法まで押し付けてくるとは…タチの悪いことだ。…そう思わないかい。」
こっっええええ！！！
リボーンがニヤリとオレを見る。
ツナの顔もかなりの距離があるというのに青ざめている。
安心しろ、お前らが思っている以上に怖い。
「あ、アナタ参加しないのですか！？」
「不参加。参加しない。それは不要。お持ち帰りください。」
「け、けどよ…呪い、解けるかも、な、なんだろ！？」
「それに参加しなくてもいいだろう。それ以外にも方法があるかもしれないだろうに。」
呪いが解けるかもしれない戦争に参加しない。
リボーンから聞いたAの呪いは、【消滅】。
決められた絶対的な死。
ならば参加したいはず。
恭弥が参加させるはず…そう思っていると、「なにしてるの。」と本人が現れた。
「押し売りセールス。…恭弥、これ草壁に頼めないかい。」
「いいよ。」
「それじゃあ受け取るよ。引き止めて悪かったね。」
「良くないですよ！？」
尾道が必死に渡そうとする。
「わかった。」とAは受け取ると…レストランの入口に置いた。
「なぜ参加しない！！」とマーモンが叫ぶ。
「呪いをかけられたのならなんでそんなチャンスをものにしようとしないんだ！！」
「意味がわからないな。」
「僕がなにをしてもこの呪いは解けなかったし、おしゃぶりも壊れなかった…自力で呪いを解くことは不可能だ！！」
「どうして？」
「お前は死ぬんだよ！」
「どうして？」
「それは呪いのせいでだと何度も言っているだろ！！」
「どうして、『解けない呪いと思い込んでいるんだい。』」
それはまるで『自分ならば解ける』と言っているように聞こえた。
「他に方法があるかもしれないじゃないか。」と深くため息をつく。
さっきとは違い、『希望にすがる』ように見えた。
「なんでもやったさ！けど解けなかった！」
「それで。」
「お前もやらないと死ぬんだぞ！」
「何事も絶対的なものは信じないようにしている。」
Aの言葉により感情的になるマーモン。
次にAが言ったのは、あのリボーンさえ動揺するものだった。
「ボクの呪いは…おそらく、アイツのものではない。」
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作者名：ドク | 作成日時：2023年9月6日 11時
