並中生徒会長の日常 3 (ページ5)

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並中生徒会長の異常 5 ページ5

雲雀side

「失礼！」という声と共に応接室に誰かが入ってくる。

「あなたが並盛中風紀委員長、雲雀恭弥。」

僕の名前を呼ばれたから適当に名前を聞くと、「至門中学3年鈴木アーデルハイト。」と答える。
そこまではどうでもよかった。

「これより、この応接室は粛清委員会に、明け渡してもらいます。」

「粛清…委員会？」

ここは僕の部屋だ。
明け渡すわけがない。

「これからこの学校の治安は、並中の風紀委員会ではなく、至門中の粛清委員会が守ります。」

「ふうん。面白いけど、それには全委員会と生徒会長の許可が必要になるな。」

「もう許可は取りました。
力ずくで。」

取り出した誓約書に僕は驚くことになる。
そこには、生徒会長の印鑑が押されていたからだ。
写真にはAがやられた姿もあった。

直ぐにAへ連絡をすると、「どうしたんだい？」といつもの声が聞こえてくる。
その声にため息をつく。

「…なに君負けてるの。」

「相手にするのが面倒だったから、口ほどにもない程度の幻覚で楽しんでもらってたんだ。」

「なんで。」

「ボクはもうパトロールの時間だったからね。それに恭弥に任せればいいと思ってね。」

「…押し付けられたってことでいいの。」

「全委員会を回るんだろう？なら恭弥に任せれば問題ないとボクが判断した。」

再び深いため息をつくと、「生徒会長はどうだったんだい？」と聞く。
答えはAの言う通り、「口ほどにもないわ。」と言った。
その返事につい笑うも、相手はなにもわかっていないようだった。

まあ、生徒会長の座を狙っているわけでもなく、僕のことを信じてくれてるってことで許すけどさ。

「僕がその申し出を断っても、君は諦めそうにないね。」

「当然です。力ずくで納得してもらいます。」

まったく、めんどうなことを押し付けてくる生徒会長だ。