並中生徒会長の日常 3 (ページ26)

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並中生徒会長の異常 26 ページ26

炎真side

Aがこちらへ来てくれた。
それだけで僕は満足だった。

「…そろそろ、着きそうだ。」

「そうか…気をつけるように。」

気をつける？
僕の方が圧倒的にツナくんより強いというのに。

「僕の方が強いのに？」

「強い弱いの問題じゃないよ。何事も思いやりや心が大切だとボクは考える。」

その言葉にクスリと笑う。
とてもAらしい返事で、どこか安心したからだ。

「わかった。気をつけるよ。」

「そうするように。」

彼女は周囲が思っている以上に素直ではない。
けれど、その優しさが暖かい。
Aにボンゴレに会うか聞こうとした時、「ボクはボンゴレに会わない。…ここにいる。」と答えた。
それに安心して、僕たちはツナくんたちを迎えに行った。

？？side

その島は建築物があり、人間が生活していた気配もある、不思議な島。
炎真が誘い込んだ島。

「思ったより早かったね。」

「「！！」」

「あ！！」

そこにいたのは、炎真だった。
全員がリングを使っているのか、武器を装備している。

「君たちだけで来たのは正解だと思うよ。大勢で来ればボンゴレ側のおびただしい数の死体が積み上げられることになっただろうからね。」

炎真のその目はとても、冷たかった。
なんの情もないかのような目だった。

「クロームとAは無事なのか！！」

「クロームちゃんはそりゃあ、もう天使のようなカワイ〜顔して、オレのベッドでオネンネ中♪」

「Aは！！」

「自分の意思で、君たちボンゴレに会わないと言っていた。これが事実だ、ボンゴレ。」

アーデルハイトの言葉に焦りが出る。
もう、Aの命は少ないのに…！！
「ん！？おい…まて…」とリボーンが反応する。

「なぜ奴らまでいる。あの不吉な連中をこの島に呼び入れたのはお前たちか？」

炎真たちもわかっていないようだった。
そして見上げると、そこにはマフィア界の掟の番人…復讐者がいた。
軽く「っひょー、こえ〜」と反応するのに対し、ランボは「マジこえ〜」と大泣きしていた。

「貴様らを聖地へ招いた覚えはないぞ！！滅びゆくボンゴレに同情でもしに来たか！！」

アーデルハイトの問いに「否。」と答える復讐者。

そして語られた、ボンゴレとシモンの硬い友情。

互いに刃を向けることはありえぬとし、万一起きれば敗者側をこの世から抹殺する掟ができたこと。

力尽きた敗者は復讐者の牢獄に永遠に幽閉すること。

そして、戦いが始まった。