並中生徒会長の異常 25 ページ25
古里たちに適当に挨拶やらをする。
そして森の方へ散歩をすると、何気なく語りかけたのは、加藤ジュディー…の姿をしたアイツ。
「…君、これが無意味な戦いだって、理解してるよね。」
「オレちん、そんな」
「それ、飽きた。……スペードくん、そろそろボクときちんと話そうか。」
「何言って」
「……ボクには最初からスペードくん、君にしか見えてないけれど。いつまでそんなことをしているんだい。」
「ヌフフフ……よくわかりましたね。」とスペードくんが加藤くんから姿を変える。
「最初から黒幕とやらとわかってる。なのに本人は無意味でしかない戦いを続けようとしている。止めるのが当たり前だとは思うけれど。」
「どういう意味でしょう。」
「……理解しているくせに。」
そもそもボンゴレは広い情報網や大きな財産、多くの同盟ファミリーだって多くいる。
たったこの7人だけで『ボンゴレ自体』を壊すことも、勝てるはずがないと理解しているのに。
「なぜ、私がこのようなことをしているのか…貴方なら理解できるでしょう？」
「それが悔しいところだね。」
答えは、わかるけれど、認めたくは無い。
ボクと彼が『本当の意味での理解者』だなんて。
気配を感じ、夜の炎を灯す。
「しつこい者が来たようだ。」
「これで今日だけで三度目ですね。」
「ゆっくり会話もできやしない。そろそろ怒ってもいいと思うのだけれど。」
そう言って場所を人気のない方へ移動する。
ボクの移動に合わせて『相手』も移動する。
それは最初に『手合わせ』と言っただけなのに、続く。
「今回、『第8の炎』も、それが『夜の炎』だとも言っていないのだけれども。」
「なぜ、それを…知っている。」
「…さあ、なんでだろうね。」
そうして『復讐者』とのじゃれ合いが始まる。
相手も自分も本気ではない。
本気ならば、呪いで【弱体化】したボクはすぐに殺されているだろう。
けれど、あまりにしつこすぎる。
岩崩れを起こすと、それをワープで避けようとする復讐者を掴む。
「自滅か。」と言われるけれど、そうではない。
ボクの経験から、落石してこない場所がわかるから。
適当に「さあね。」と答え、そいつを岩の下敷きにする。
「次、攻撃してきたら、ボクが、怒る。わかったら二度とするな。」
そう伝え、温情で彼らのアジトかはわからないが、牢獄へ送ったのだった。
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作者名：ドク | 作成日時：2023年9月6日 11時
