並中生徒会長の異常 23 ページ23
綱吉side
「お前たちは獣のリングを持っておるようじゃの。わしに見せてくれんか？」
「ケモノ…？アニマルリングのことですか？」
タルボさんに言われたようにナッツをタルボさんに渡す。
タルボさんはナッツたちの魂も必要と言い、驚く。
そして自分のマントを広げると、たくさんのなにかがマントに入っていた。
月の石や、レーヴァテインの柄とか、オレの知らないものばかりだったけど…すごかった。
そしてタルボさんが取り出したのは。
「ん。あったあった、これじゃ。
ボンゴレI世の血。罰じゃ。」
『I世の血』、『罰』。
それにみんなが驚くけど、タルボさんはそのまま続ける。
「よし、これで材料はすべて揃ったわい。成功すれば、ボンゴレリングは今までにない力を手に入れるじゃろう。
だが失敗すれば、ボンゴレリングは魂を失い、もう二度と光り輝くことはないじゃろう。」
「「！！」」
「確率は五分と五分じゃ。どうするんじゃ、10代目よ。」
「どうするって…そんな…」
そんな、大切なことを、オレなんかが決めるなんて……
けど、みんなはこんなオレのことを、信じてくれたんだ。
山本をあんなことにした奴らをほっとけないし、
なにがあってもクロームを助けたい。
それに、最後のタイムリミットまでAと一緒に居たい。
「ver.アップを、お願いします！！」
タルボさんは「あい、わかった。ボンゴレリングのver.アップをしてみるか。」と話してくれた。
「……聞く必要もなさそうじゃな。」
タルボさんが振り向いたのは、9代目の持っていた、箱だった。
Aの置いていった、風のリングとアニマルリング。
「お前たちも…随分と『やられた』のお。」
その言葉に頭を傾げる。
Aのアニマルも風のリングも戦闘には参加していなかったはず。
「あの、風のリングは攻撃されてなくて…」
「わかっとる。『騙された』ということじゃ。…リングが言っておる。あの娘のタイムリミットと言うものは、『本人が消失する』ということじゃと。」
「…どういう意味だ。」とリボーンが話す。
タルボさんはそのまま話す。
「その娘は『自らの意思で死のうとしている』、ということじゃ。」
Aはタイムリミットだと言っていた。
「自らに罰を与え続け…自己を消そうとしておる。その事実にリングたちは怒っているんじゃ。」
だけど、それが自分の意思なら、オレは、オレたちは。
「絶対に、Aを止めよう。」
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作者名：ドク | 作成日時：2023年9月6日 11時
