並中生徒会長の日常 3 (ページ17)

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並中生徒会長の異常 17 ページ17

綱吉side

「オレやっぱり継承式、受けることにしたよ。」

それでも炎真くんの目が変わることはなかった。

「では我々は失礼する。」という声と共にシモンのみんなは中へ入って行った。

でも、心配はまだあって……

「そろそろ時間だぞっ…やはりあいつはこんのか……」

お兄さんがそう言うと、殺気を感じた。
そこにいたのは、雲雀さんだった。

「珍しく自分から来たぞ。」

「並盛中学の校内で、並盛中学の生徒が傷つけられたんだ。犯人は咬み殺す。」

相変わらずの並盛だったけど、ひとり足りないと気づく。

「Aは？」

いつもなら雲雀さんと一緒にいるAがいなかったことに違和感を持った。

「Aなら今下準備で忙しいらしいぞ。」

「下準備？なんの？」

「わからねえ。けど、アイツの最善策でオレたちが助かってるのも事実だ。ここは信じるべきだと思うぞ。」

「……」

雲雀さんは黙っていたままだったけれど、「そう、だね…」と不安を残しながらオレたちは継承式へ向かった。

「これより、I世の時代より受け継がれしボンゴレボスの証である小瓶を、ボンゴレIX世からボンゴレX世へ継承する。」

大きな男の人が丁寧に運ぶ小瓶、『罪』。

犯人は必ず罪を狙ってくる。

周囲を見て警戒する。

「受け継いでもらうよ、X世。」

その言葉を言うと、ギュイイと変な音が聞こえてくる。
会場がなにかに破壊され、煙幕が広がる。

犯人だ！！

けれど、煙幕と音が止んだ時には9代目の左腕が撃たれ、罪が破壊されていた。
9代目が急いで建物を封鎖させる。

「作戦…通り…？」

「どうやら犯人の目的は、罪の破壊だったようだな。」

リボーンの場所には、大切なボンゴレの家宝の罪が壊された状態で置かれていた。

「大切なボンゴレの家宝が……」

「心配はいらないよ、綱吉くん。これは犯人を欺き、捕らえるためのニセの罪じゃ。」

「ニセモノ！？」

9代目はとなりの部屋の金庫に。
それもどんな兵器も死ぬ気の炎も通用しない、9代目と守護者の7属性の炎を練り合わせた頑丈なシールドに守られているらしい。

「犯人は必ず捕まえるよ。山本君を、あんな目にあわせてしまったのは、わしの責任じゃからな。」

「9代目…」

「た、大変です！！金庫が…破られています！！」

空中で銃がバラバラになり、氷が炎を貫く。

「炎真…君…？」

その煙の中にいたのは、炎真くん…シモンファミリーのみんなだった。