ボクの日常 9 ページ10
獄寺side
なぜか生徒会長に治療された。
目の前には生徒会長、背後には不機嫌な雲雀がいる。
…正直言って、むちゃくちゃヤベェ状況だと思う。
目の前にはテリトリーを破ると自主退学させる生徒会長、背後には理不尽に咬み殺す不良の風紀委員長。
片方は穏やかだが、もう片方がヤベェ。
それこそ下手すれば咬み殺されそうなほどに。
「はい、おしまい。」と治療が終わったという合図と共に無理やり立たされる。
そして……
「と、いうわけでふたりで支えあって向かってね。」
「生徒会長！！？？」
通りで機嫌が悪くなるはずだ、と思いながら、なぜ生徒会長は手伝ってくれないのかとも思う。
俺が理不尽だと目で訴えると、「ボク、町のパトロールあるから。」と手を振る。
……オレ、この状態でやっていけんのか？
流石に階段は手伝ってくれたが、それ以上はやってくれず。
隣からは不機嫌で溢れるオーラ。
無理だろ、と思っていると思い出したことがひとつ。
「お前の薬、サクラクラ病の解毒薬だ。」
一瞬目を大きくし、俺の手から解毒薬を奪い取る。
そして手に出すと、
「…水は？」
「……水？」
「ないの、水。」
水つったら…山本の持ってきたお茶ぐらいか。
……山本と一緒に置いてきたな…。
「……ない。」
「は？ふざけ」
そこで不機嫌タイムになりかけた時、「ちょっとお待ちよ。」と声がかかる。
背後からは生徒会長がペットボトルを持って立っていた。
「ほら、お水だよ。」
「……。」
雲雀は無言で奪い取り、ペットボトルの水を飲み干した。
「……買ってきたんですか。」
「元々持ってきてたよ。人間が水を飲まずに生きるのは難しいからね。」
「……なんで出してくれなかったんすか。」
「出し忘れてたんだ。恭弥があまりに通常運転すぎて、重傷者だってこと忘れてしまっていたよ。」
飲み干したペットボトルを生徒会長に返すと、今度こそ行ってらっしゃいと手を振った。
……いや、助けてくれねぇのかよ！！！
オレはずっと苛立ちと恐怖の感情に巻き込まれるのだった。
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ドク(プロフ) - minniepeasukeさん» minniepeaskeさん、読んでくださりありがとうございます！そして褒め言葉ありがとうございます！（少々照れますが）。生徒会長シリーズは終わりましたが、好奇心で続きも書いたので、よろしければ読んでください。ありがとうございました！ (9月26日 21時) (
レス) id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
minniepeasuke(プロフ) - すごく面白いです！！ これからもがんばってください YOU GOT THIS (9月21日 5時) (レス) @page5 id: 40586b4cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドク | 作成日時：2023年8月24日 18時
