ボクの日常 38 ページ39
確かにボクは立ち去るように、とは言った。
けれど、それは並中から立ち去れという意味だけではなく。
「並中から立ち去ったからと言って、並中生のストーキングをしていいというわけではないよ。」
「……」
「と、いうわけで君をやらせてもらうよ。」
恭弥は今楽しんでるところだし、文句はないだろう。
ノーモーションで男を軽く蹴る。
それこそ、一般人が軽く気絶するぐらいの力で。
「なっ…！」
「そんな蹴りじゃオレには届かねぇよ、嬢ちゃん。」
男はボクの足を持ってそのまま反対側へぶん投げた。
ーこいつ、ヤバいー
頭の中で警告が鳴る。
『勝てない』。そう今の投げられた感覚だけでわかった。
けれど、ボクは生徒会長だから、逃げるわけにはいかない。
空中で一回転して、壁を蹴り男の頭上へかかと落としをする。
「っ！！」
「甘い！！！」
かかと落としは左手で防ぎ足を掴み回すと、そのまま右手で地面へ叩きつけられた。
「うっ！！」
あまりの衝撃に肺から空気が抜け、何本か折れたが、まずは男と距離をとった。
距離をとった時、既に男は居なくなっていた。
「くっ、そ…どこ、に……」
肺に空気を入れながら電柱へ跳び乗ると、男が走っている姿が見えた。
「逃げて、また…付きまとう、という、のか…！」
肺の空気は十分ではないにしろ、ボクは屋根や電柱を跳んで男を追いかけた。
人か寝床か知らないが、追いついて叩きのめさないと気が済まない。
「あの男…どこまで行く気だ？」
屋根や電柱ではなく、もう街から外れ、大自然の中と言っていい場所に着いた。
男は立ち止まり、なにかを見ていた。
それは、笹川くんとコロネロだった。
ふたりに集中している今をチャンスだと思い、石を陽動に投げて反対側からぶん殴った。
しかしそれも片手で防がれた。
腹部へのカウンターが見え、体を捻って避けた。それでも脇腹には当たった。
これがみぞおちだったのなら、きっと気絶しているほどの重い拳だった。
あまりの痛みに脇腹を抑える。
「ほう…ここまで着いてこれたのか……」
「並中生を、ストーキングする、危ないヤツをほっとけるわけない、だろう。」
男はツルハシを持っているくせに、武器として使わない。それに、かなりの重さのあるツルハシを背負いながらこの距離を走った。それはボクよりずっと体力もスピードもあるということ。
「辛そうだな、そろそろ休憩としよう。」
「は？なにいっ」
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ドク(プロフ) - minniepeasukeさん» minniepeaskeさん、読んでくださりありがとうございます！そして褒め言葉ありがとうございます！（少々照れますが）。生徒会長シリーズは終わりましたが、好奇心で続きも書いたので、よろしければ読んでください。ありがとうございました！ (9月26日 21時) (
レス) id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
minniepeasuke(プロフ) - すごく面白いです！！ これからもがんばってください YOU GOT THIS (9月21日 5時) (レス) @page5 id: 40586b4cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドク | 作成日時：2023年8月24日 18時
