ボクの日常 17 【雲雀恭弥の日常 3】 ページ18
雲雀side
「……恭弥に、名前を呼ばれた時…声とか表情とか…緩まないように、頑張ってる。」
……は？
何言ってるの、この子。
「……それ、我慢する必要あるの？」
「十分にある。恭弥は、飄々としたボクしか認めてないから。…そういうボクは、多分…嫌になる。」
……参った。
僕がそんな風にAを見ているはずがないのに。
深いため息をつくと、ビクッと反応し、俯くA。
「君は、僕の、唯一の、同級生。」
「……うん。」
「そして、僕が、自分で、下の名前を呼ぶことを、許可した、同級生。」
「……うん。」
「そんなもので呼び方を変えるはずがないだろ。」
そう言うと、俯いた顔が上がり僕を見つめる。
その目は輝いていて、嬉しそうというのがよくわかる。
「そう……なら、もう…喜んでもいいのか。」
いつもの小さな笑みではなく、初めて見る、こどものような笑みに心臓が驚く。
声もいつもの淡々としたものではなく、とても嬉しそうな、柔らかな声で、余計に心臓が驚く。
「うん、これからもよろしくね。恭弥。」
「まったく……よろしく、A。」
僕たちは改めて、『同級生』になった。
「そもそも…名前ひとつ呼ばれて表情が変わっただけで、今までの関係が変わるわけがないでしょ。馬鹿なの？」
「……ひとつ、言い訳をさせてくれないか。」
「なに、くだらないものだったら許さないから。」
「……恭弥に、嫌われたくなかった。」
「くだらない。」
「許されなかった…」
「君って本当に頭はいいのに馬鹿だよね。」
「矛盾が起こっているよ…」
「うるさい。」
本当に、この子は馬鹿だ。
「僕が君を、Aを見捨てるワケないでしょ。」
その言葉にまた君は目を輝かせる。
ただひとつ、問題が。
そんな笑顔と声、他の人に見せないでよね。
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ドク(プロフ) - minniepeasukeさん» minniepeaskeさん、読んでくださりありがとうございます！そして褒め言葉ありがとうございます！（少々照れますが）。生徒会長シリーズは終わりましたが、好奇心で続きも書いたので、よろしければ読んでください。ありがとうございました！ (9月26日 21時) (
レス) id: f0778d3186 (このIDを非表示/違反報告)
minniepeasuke(プロフ) - すごく面白いです！！ これからもがんばってください YOU GOT THIS (9月21日 5時) (レス) @page5 id: 40586b4cac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドク | 作成日時：2023年8月24日 18時
