検索窓
今日:7 hit、昨日:53 hit、合計:24,238 hit

番外編【姉じゃない、みんなのお姉ちゃん1】 ページ46

今日は教科書を使う授業がひとつしかなかったから、昨日のうちに置き勉。
そして、鉄にぃたちの部活がないからひとりで散歩…の予定だったんだけど。


「なんで着いてくるの?」

「なんとなく。」

「Aのお散歩いっつも着いてったことなかったから。」

「じゃあみんなは?」

「…知らない。」


後ろでは「黒尾先輩がどこかへ行くらしい!!」と虎くんを筆頭にぞろぞろと着いてきたバレー部のみんな。
「歩いてるだけですねー。」と言ってるリエーフくん、本当に何しに来たの?
歩くでしょ、散歩だし。


「本当にちょっと散歩してから帰るだけなんだけど…。」


ため息をひとつすると、「Aちゃーん!」と私を呼ぶ声がした。
この声はトキさんだ。


「トキさん、おはよ。」

「あらぁ、今日はすごい大所帯ねぇ。」

「それ私も思った。」

「でも丁度いいわ。Aちゃんこれ持ってきなさい。」


目の前には立派なカボチャ。
持ってきなさい、というのは後ろの人たちに持たせろということだろう。


「うん。ありがと、トキさん。いただきます。」

「ん?おう。」


私は鉄にぃを呼ぶと、鉄にぃにカボチャを3個持たせた。





また少し歩くと、ヒサさんが「Aちゃん、元気か〜。」と手を振ってきた。
それに手を振り返すと、「後ろに持たせて、持ってけ。」とたくさんの駄菓子が入った大袋をふたつ。


「中々受け取らねぇからなぁ…今日はラッキーだな!」

「いつもごめんね。でもありがと、ヒサさん。おやつ貰うね。」


軽めのお菓子の詰め合わせをふたつ、研磨に渡す。


「研磨なら、これ持てるよね?」

「…まあ、これぐらいなら。」


そして少し歩くと、「A姉ちゃんじゃん!おひさ〜!」と中学生となったひよりちゃんが声をかけてくる。


「A姉ちゃんの後ろ、絵面ヤバくて笑った。」

「大丈夫、それが普通だから。『ヒヨコ』ちゃんも帰り早いね。部活無し?」

「だから『ひより』!いつまでも『ヒヨコ』じゃないってーの!部活はないけどさ。あ、じゃあ10本アイス買ってそこの人たちも一緒に食べる?」

「あー、ヒヨコちゃんの財布が大丈夫なら?やっすいのでよろしく。お小遣い大切に使いなよ〜?」


コンビニから戻ってきたヒヨコちゃんからアイスを貰い、歩き始める。


「…視線がすごいんだけど、何?」

「いやそれ絶対こっちのセリフだろ…。」


鉄にぃが呟くと、周囲が全員頷いた。


何が??

番外編【姉じゃない、みんなのお姉ちゃん2】→←姉じゃない44



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.2/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
145人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ドク | 作成日時:2022年8月24日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。